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マグネット式の作品保管用ケースを作った!【MDF使用】【内側緩衝材&布張り】

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「素材」をテーマにしたアート展:LOVE THE MATERIAL in AOYAMAに展示参加します - MIKINOTE

来週から展示が始まるのですが、出品する2点の作品のうちの1つを入れておくための専用の箱を作りました。「肺」をモチーフにした作品の方ですね。

いやあ、作品が完成したのはかなり前だったのですけども、箱だけはサボっていてまだ作っていなかったのですよねえ。そこで、良い機会ということで、専用ケースを作成することにいたしました。

作品の専用ケースを製作

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前回の展示の直前にも作品を入れて保管しておくためのケースは作りました。

今回の箱作りもほとんどの手順は同じです。

だけど、今回はネオジム磁石を仕込んで、気持よくバチッと蓋が閉まるような感じに工夫しました。それによって、内側の緩衝材で蓋が浮き上がってしまったりするようなこともなくなりました。

ハンズで木材カット

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使用する板材は「MDF」です。厚みは9mm

いつもどおり、ハンズの木材コーナーでカットをお願いしました。

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今回は、切り間違いなどもなくて、スムーズにいけましたよ。

やっぱり、切ってもらうと楽ちんだよね。

組み立て

まずは蓋から作っていきます。

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今回は、家に余っていた角材(30mm×10mm×900mm)を自分でカットして使用します。(ハンズで、これも一緒にカットしてもらえば楽だったけど、家にちょうど良いのが余っていたので・・・)

こういう細かい木材を、正確に切るためには、のこぎりも精密に切ることができるタイプのものを使用すると良いです。「ピラニアソー」とか呼ばれるようなタイプの製品が向いていると思います。

オルファ(OLFA) クラフトのこ 125B

オルファ(OLFA) クラフトのこ 125B

今回使用した、OLFAの替刃式ののこぎりなんかは非常に便利ですね。これを使って、かなり綺麗に切ることができましたよ。

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さて、木材が用意出来たらば、木工用ボンドでそれらをくっつけます。

定規等を使用して、正確な場所に木材を配置します。これがずれてると、箱が閉まらなくなってしまうので、緊張しながら作業をします。

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仕上げに、重りを乗せてしばらく放置します。

いつも筋トレに使っているダンベルの重りを使ってますが、こんな用途に使う人は滅多にいないだろうなあ。あると地味に便利!

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蓋が一段落したら、次は箱の部分です。

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これも、木工用ボンドでくっつけていきます。

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一度に一気にくっつけることになるので、ホットボンド(グルーガン)を使用して仮止めすると非常に便利です。(内側は布などを貼ってどうせ見えなくなる。)

SK11 ボンドガン ピタガン 木材 紙 皮革 プラスチック用 GM-100

SK11 ボンドガン ピタガン 木材 紙 皮革 プラスチック用 GM-100

そして、最後にベルトできつく縛って、ボンドが乾燥するまで待ちます。

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本当は「ハタガネ」という道具を使用して固定するといい感じなのだけど、箱が大きすぎて、我が家にあるハタガネでは対応できないんですよ。そこで、ベルトで縛ったりホットボンドで仮止めしたりして、上手いこと固定する工夫をしているというわけですね。

真鍮ハタ金 2本組 300mm

真鍮ハタ金 2本組 300mm

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一晩放置して木工用ボンドが乾燥したら、ホットボンドで内側を補強します。ここまでする必要はないかもしれないけど、ネジ止め等をしてないので、念のためです。

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これで、箱っぽい感じになりましたね。

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蓋もピッタリと閉まります。

これだけピッタリだと気持ち良いですね。

ネオジム磁石を埋め込む

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今回の箱作りが、前回と違うのは「ネオジム磁石」を使用する点です。

ネオジム磁石は100円ショップで買いました。

これを、箱の縁に埋め込んで、バチンとロックできるような仕組みを作ります。

と言っても、やることはシンプルです。ハンドドリルで、穴を開けて、そこに磁石を埋め込み、接着剤で固定するだけです。

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まずは、磁石と同じ6mmの穴を、手回しのハンドドリルで開けます。

SSPOWER(エスエスパワー) ハンドドリル SY-02AP

SSPOWER(エスエスパワー) ハンドドリル SY-02AP

6mmの穴を一気に開けようとすると、位置がずれたりする事故が起こる危険性があります。なので、最初は3mmくらいの下穴を開けてから、大きな穴を開けていくようにすると失敗は少ないでしょう。

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4箇所づつ、計8箇所に穴を開けます。蓋の方は、ドリルを深くまで突っ込み過ぎると貫通してしまう恐れもあります。したがって、調度良い深さになるよう気をつけなくてはならないのが注意点ですね。

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ネオジム磁石の接着には「エポキシ接着剤(30分硬化型)」を使用します。

エポキシ接着剤は、2液性の接着剤です。いわゆるA剤とB剤を混ぜあわせると、硬化が始まるタイプの接着剤ですね。製品によって5分〜90分くらいの硬化時間の差が設定されていて、用途によって使い分けることができます。

大抵の素材に使用することができるし、接着力も強力なので、非常に便利な接着剤ですよ。

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接着剤を塗ってから、平らになるように磁石を穴に入れます。

すごく基本的な話なのですが、この時、磁石のS極とN極を確認して、蓋と箱がきちんと引き合うようにしないといけません。もしも、ここを間違えてしまうと反発してしまって、蓋が閉まらなくなってしまうという致命的なことになってしまうので・・・

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磁石の埋め込みが終わったら、接着剤が硬化するまでしばし待ちます。30分硬化型の接着剤を使用したので、ちょっと買い物に行っている間に固まるかな?って感じです。(2時間くらいは置いておいた方が良いです。)

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接着剤が固まってから、蓋を閉めてみたら、バッチリでした。S極とN極を間違えたりするような初歩的なミスがあったらどうしようかと思ったけど、大丈夫でした。

ネオジム磁石なので、けっこう強力に蓋がしまります。いい感じです。

うまくいくかわからなかったけど、やってみて良かったです。

スポンジ&布貼り

箱の外側は完成したので、次は内側の作業です。

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作品の素材や構造的に非常に繊細なので、実際に作品を入れるとなると、緩衝材(スポンジ)の隙間にピッタリとはまり込むような感じにしなくちゃなりません。

まさに専用ケースというわけです。

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緩衝材として使用するスポンジをくっつけるために、スポンジ用の強力両面テープを使います。一応「布もOK」と書いてあるので、今回の用途にはピッタリの両面テープですね。

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実際に、作品を箱の内側にあてがいながら、細かく切ったスポンジをくっつけていきます。

ある程度の振動でも、動かないようになるべくピッタリとなるように、スポンジをカットして両面テープで貼り付けていきます。

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↑これで大体OKです。

スポンジが貼り終わったら、布を貼ります。

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布はオカダヤで買ってきた黒い布です。引っ張るとある程度伸びて、シワができにくい布を選びました。

これを、両面テープを使用して、微調整しながらスポンジの表面に貼り付けていきます。

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↑こんな感じになりました。ちょっと高級感あるかな?

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そして、蓋も完成!

これで、この作品の保管用の箱の製作は終わりです。

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マグネット式にしているということもあって、もちろんピッタリと閉まります。時間を置いても、スポンジの反発力で浮いてきたりすることもありません。

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最後の仕上げに、作品のタイトルを貼り付けて完成です。

まとめ

やはり、専用の箱があると便利ですね。ある程度乱暴に持ち歩いても問題ないし、保管しておくのにも便利です。

それに、もしもこのシリーズの作品を買うとなったらかなり高額なので、ちゃんとしたケースくらいあったほうがいいよね!それに、売れた時もそのままお渡しできるという利点もあります。

今回は、前回の箱作りの時とは違って、ネオジム磁石を使用したのは正解でした。実は前回、作品の箱を作った時も、箱の蓋をロックするような仕組みがほしいとは思っていたのです。でも、いい感じの仕組みが思いつかなかったんですよね。

これだったら、ちょっとしたことで蓋が開いてしまうこともないし、いい感じに仕上げることができたと思います。

まあ、箱なんて作品と違って、実際に展示されるわけじゃないんだけど、こういう見えないところをしっかりやっておくのも大事だと思います。

あとは、展示の搬入に向けて細かい準備をするだけです。搬入は三日後で、展示が始めるのは四日後なので、もうちょっとですね。

会期は6月6日〜25日なので、青山周辺に立ち寄る際には、ついでに来てもらえたら嬉しいです。

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