現在制作中の作品(猫)なのですが、随分と制作期間が長期間になってしまっているので、いい加減終わらせたいです。なので、ここのところ、毎日のように頑張って作品作ってるんですけども、全然終わりません(笑)
前回、ブログに書いたときよりは密度が上がってきて、かなり進んだんですけどね。
さて、今日の話は実は作品の話・・・ではなくて、作品を組み立てるのに使っている「ハンダ」の話です。
僕の作品を作る作業はいたってシンプル。ハンダを使って、ピンセットで素材を一つずつつまみながら、ハンダゴテでくっつけていく作業を延々と繰り返すだけです。
とにかく回数をこなさなくちゃならないのが大変なんだけどね・・・今回の作品は今の時点ですでに最低20000箇所くらいはハンダ付けしてるかな?
で、そんなことを毎日やっていると、ハンダもすぐになくなってしまうんですよ。
だから、ネット通販でいくつかまとめ買いをして、なくなったら買い足すというのを繰り返しております。
最近も、ストックがなくなってしまったので150g×3のハンダを注文しまして、それが本日届きました。
自宅にあるハンダを紹介する
そんなわけで、今回の記事は「自宅にあるハンダを紹介する」というかな〜りマニアックな内容を書いてみようかと思います。(と言っても、専門的なことはあまり書けないので、僕個人の用途とか使い勝手とか思い出とか、そういう話がメインになります。)
でなわけで、ちょいと整理するのも兼ねて、道具箱に入っているハンダを机の上に全部並べてみました。
写真を見るだけでも、けっこういろんな種類がありますよね。正直なところ、いつどこで買ったのか忘れちゃったものも幾つかあるんだけどね。思った以上に家にいろんな種類のハンダがあって、我ながらびっくりしました。
それぞれに特徴があって、こうやって見比べてみるとけっこうおもしろいんですよ。ハンダ。
ハンダとは
まず、ハンダとはなんぞや?という話です。
Wikipediaのハンダのページを引用させてもらうと・・・
はんだ(半田、盤陀、英語: solder)とは、はんだ付けに利用される鉛とスズを主成分とした合金である。金属同士を接合したり、電子回路で、電子部品をプリント基板に固定するために使われる。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/はんだより引用)
・・・とのことです。
つまり、金属同士を接合するために使われる接着剤みたいなもんと考えてもらえばよいですかね。まあ、接着剤と違ってハンダは鉛と錫を主成分とする合金だから、ハンダゴテで融点の低い金属を温めて溶かし込んでくっつけるようなイメージです。
成分は、基本的には鉛(Pb)と錫(Sn)なのだけど、ものによっては銀や銅などの金属が配合されているものもあります。
また、最近だと鉛という金属が危険だということで、鉛が全く入っていない「鉛フリー半田」なんかが使われることが多いそうです。
すごく簡単な説明だけど、そんな感じです。
白光(HAKKO) 巻はんだ 150g 直径0.8mm
まず紹介したいのは「白光(HAKKO) 巻はんだ 150g 直径0.8mm」。
これは、いつも僕が制作で使っているハンダですね。非常にいい感じに溶けて、綺麗にくっつくので、気に入って使っております。今やってるような細かい作業をする際には、0.8mmという太さも非常に調度良いです。
このハンダに出会うまでは、なかなか作業が上手くいかなくて、大変でしたね。今になって思えばですが・・・
白光(HAKKO) 巻はんだ 150g 直径0.8mm FS402-02
- 出版社/メーカー: 白光(Hakko)
- メディア: Tools & Hardware
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ちなみに、以前このブログにも少しだけ書いたのだけど、このハンダは作業机の左下辺りにセットして、使いやすくするために工夫してあります。
↑片手で引っ張ると、セットしてあるハンダが出てくるようなシステムですね。
作業量も非常に多いので、効率の良さはけっこう大事!
goot模型工作用はんだ 1.2mm
早速で申し訳ないのだけど、このハンダは実はいつどこで買ったか覚えていません。たしか、地元のホームセンターで買ったやつだったかな・・・たぶんね。
今の電子パーツはんだ付けシリーズの作品を作り始めた初期くらいに使っていたハンダです。
これ、ハンダ付けしていると、なんかこう茶色いヤニがめっちゃ出てきて、仕上がり的に、あんまり綺麗に作れなかったんですよね。そんなわけで上手いことハンダ付けをコントロールできなくて、非常に苦労した記憶があります。
で、今メインで使っているHAKKOのハンダに出会ってからは、「ハンダって製品によってこんなに差があるんだ!」と驚きましたね。
少量で売られているハンダ
これも、実はいつどこで買ったのかわからないんですよねぇ。
10年以上前に買ったものですね。たぶん。
と言うのも、今は大量にハンダを使うので、リールに巻いてあるようなタイプのハンダを買うことが多いんですよ。だから、これは「ちょっとだけ使いたい」という感じで買ったハンダだと思います。ハンダで制作の実験でもしようとしてたんじゃないかな?
ホームセンターや100円ショップ等では、こういう小型の筒に入ったハンダが売られているけど、家庭でDIYしたりとかでちょっと使いたいみたいなときは、こういうタイプのハンダはけっこういいんじゃないかな。
十数年前ジョイフル本田で買ったハンダ
これは、先程のとは違って大容量が売りのハンダですね。これは確か僕が大学一年生のときに、ジョイフル本田にチャリで片道45分くらいかけて買ってきたハンダですね。
あの当時は体力あったんだなあ・・・
大学一年生の頃、芸大に入ったばかりだったんで自由課題制作みたいなのをやっていた時期がありました。そんで、そのときに僕はハンダを使った作品を作ることにしたんですよ。
作品制作のために大量のハンダが必要になったので、お金がかからないようにお買い得なハンダを買いに遠くのホームセンターまで買いに行ったんですよね。懐かしい。
↑そんでそのときに作ったのがこういう感じのです。こんなの紹介するのはちょっと恥ずかしいんだけどね・・・ま、こういう時代もあったんだということで!(上記の画像はフィルムカメラで撮影した写真を、古い家庭用の複合機プリンターでスキャンしたものなので、画質は非常に粗いです。)
ちなみに、このハンダは500gで1000円くらいだったので激安だったんだけど、今使ってみると質は良くないですね。これもHAKKOのハンダなのだけど、今メインで使っている0.8mmのハンダに比べると、全然使い勝手が違いますね。
やはり値段が高いものには意味があるってことなのだなと思いました。
最近だと、あんまり精度とか綺麗さが求められない「マケット(模型)」とか作るときにちょいちょい使っています。
ステンレス用ハンダ
このハンダも少量タイプなんだけど、「ステンレスの線材」用のハンダなのだそうです。
学生時代の卒業制作で、ステンレスをハンダ付けしなくてはならないことがありまして、そのときに買ったものかな?たぶん。
ちょっと余談ですが、ステンレスという金属は非常にやっかいでして、「ステンレス用のフラックス」を使わないとハンダ付けがしにくい金属なんですよね。(「フラックス」というのは、ハンダ付けやロウ付けをするときに使用する酸化防止剤です。通常だとハンダの内部にフラックスが含まれているので、別売りの液体状のフラックスが必要になることは少ないです。)
このステンレス用のフラックスがこれまた非常に厄介でして、強酸性の薬品なんですよね。だから、指とかに付着するとしみて痛いし、ハンダ付けしたあとは洗浄しないと腐食してしまう恐れもあったりするんですよ。
ヤバそうな蒸気とか出るし、作業机とかめっちゃめっちゃベタベタするしね。
- 出版社/メーカー: 太洋電機産業(goot)
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だけど、このステンレス線材用のハンダだったらこのハンダだけでハンダ付けすることができるっぽいです。
おそらく、ステンレス用のフラックスがハンダの内部に含まれているってことなのかな。
でも、これはあんまり使った覚えがないから、実際にはあんまり使えなかったってことなのかな。
銀入りハンダ
んで、結局卒業制作で使ったのは、このハンダです。
これは、銀(Ag)がちょっとだけ含まれている、贅沢な「銀入りハンダ」です。
なんでこれを使うことにしたのか?というと、ハンダ付けの後にメッキをしなくちゃならなかったんですけど、そのメッキをする下地として銀入りハンダの方が良いらしい!という噂を聞いたからです。(本当かどうかはわからない。)
ただし、銀入りハンダ単体だとステンレスをくっつけるのは難しいです。そこで先程のステンレス用のフラックスを使用しながらハンダ付けしたので、すっごく苦労しました。
↑そんで、その当時作った卒業制作というのがこういうやつです。
ステンレスとか真鍮とかいろいろと金属の種類は使っているんだけど、それらを1個1個ハンダ付けして組み立てています。
たいへんだったなあ。
ちなみに、銀入りハンダの一般的な用途は銀や銀メッキされたものをハンダ付けしたりするときに使うためなんだそうですよ。
他にはオーディオ用として使われる場合もあります。
オーディオ用ハンダ
そしてこれが、いわゆるオーディオ用のハンダと言うやつです。オヤイデ電気の「SS-47」というハンダで、成分的に銀とか銅が含まれています。
オヤイデ 音響専用合金ハンダ (50g) OYAIDE SS-47-50G
- 出版社/メーカー: オヤイデ
- メディア: エレクトロニクス
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僕は趣味でオーディオ関係のケーブルとか作るのが趣味だったりするんですよ。
↑こういうパーツを使って・・・
↑こういう感じのiPodとかアンプとかを接続するためのケーブルを作ったりするんです。線の素材によって、音質とかも微妙に変化するので楽しいですよ。
ケーブルを自作できるようになると、長さとかも自分で調節できるし、見た目的にもかわいいので一時期は病的にハマっていたなあ。(こういうのを電線病と言うらしいです。)
↑最近だとスピーカーを自作して、その内部配線で、このオーディオ用ハンダを使ったりしました。
そんでもっとマニアックな話をすると、ケーブルなどに使用するハンダの種類によっては音質が変化したりします。オーディオの話は沼なのであれなのですが・・・
↑これは、僕が持っているもう1つのオーディオ用ハンダである「ケスター44」というハンダです。
ギターパーツ ハンダ Kester 44 1.5m ケスター44 楽器配線用ハンダ
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これも一応有名なオーディオ用のハンダです。ギターとかの内部配線として使用されることが多いみたいです。
で、「SS-47」と「ケスター44」の音質の差ですが・・・聴き比べてみると確かにありますね。
どういうところが違うか?と問われると非常に答えにくいのですが・・・個人的なイメージでは「SS-47」はきらびやかな感じで、「ケスター44」は余計な味付けが少なくて自然感ある感じかな。
うん!興味ない人にはどうでも良い情報ですね。これ。
そんな感じで、ハンダってのは地味な存在ではあるんだけど、マニアックなおもしろさもあるんだよという話でした。
まとめ
こうやって、ハンダのことを考えてみると、僕はハンダという材料をいろんなところで使ってきているんですね・・・
今現在、電子パーツをハンダ付けしてアート作品を作ったりしているのも、学生時代からハンダを使ってきたからと言うのが大きいのかも。オーディオ関係の趣味も影響しているのは間違いないかな。
ていうか、そもそもハンダと言うものが好きなのかもです。
今日、道具箱をあさってみたら思った以上にいろんな種類のハンダがあってびっくりしたんだけど、こうやって並べてみるとけっこうおもしろいですね。
個人的なことを言っちゃうと、それぞれに買ったときの思い出があって、それもまた懐かしかったです。
以上が、我が家にあるハンダの紹介でした。