上記の記事を読みました。
結婚や婚活について、仏教の考え方と絡めて、寺カフェのお坊さんと会話形式でわかりやすく書かれていて、非常におもしろい記事でした。
結婚生活はすっごく楽しいものなので、これを書かれたライターさんも早く結婚できると良いですね。
ただ、ちょっと思ったのが、結婚って、いろんなところで「我慢」という言葉がものすごくキーワードみたいな感じで出てくることが多いですよね。
上記の記事でも「我慢」という言葉を何度か使ってありまして、前々から「結婚と我慢」という組み合わせに違和感を感じていました。
結婚は生きていくための二人の関係性をつくるものです。恋愛は相手が好き、で終わりですが、結婚はどうしても我慢しないといけない部分が出てくる。はっきり言って、自分が思い描くような完璧な相手はいません
「煩悩まみれの私は結婚できますか?」お坊さんに本気で聞いてみた - Kekoon(ケコーン) - 結婚・結婚式・恋愛に関するサムシング情報をお届け!
竹内さんはおそらく理想が高いというか、相手に対して我慢できない部分が多いんでしょう。これはひとつのテクニックですが、我慢できないことリストをつくるのもいいですよ。そのリストから我慢できるものにだけ丸をつけていく。そうすると結婚に対するハードルがぐっと下がってくる
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上記の記事は婚活に関しての記事なので、結婚してからの話とはちょっと違う話かもしれません。だけど、結婚生活を送る上で、「我慢」は少なからず必要になります。それは事実です。
しかし、僕自身、結婚して6年目になるんですけど、「我慢しているな〜」と感じることは少ないんですよね。喧嘩も滅多にしないしね。
確かに、我慢は必要なのはわかるんですよ。だけど、別に結婚生活が苦しいとかつらいと思ったことはほとんどありません。
なのになんで「結婚生活には我慢が必要!」「結婚生活は我慢することだ!」と、皆で口をそろえて言うのかな?と疑問に感じていました。
独身時代とは違う生活に変化することは間違いないけど、別に大丈夫ですよ。結婚したことでのストレスも感じません。むしろ、楽しいし、結婚は良いものだと思います。でも、我慢我慢言ってると結婚が良くないものみたいに思えちゃうじゃん!
で、ちょっと考えてみたのですが、結婚生活における「我慢」とは、普通に「痛みを我慢する」みたいな感じで使う「我慢」とは少し別の種類のものなのではないかと思ったんですよね。
結婚生活における我慢とうまくいくための方法
「結婚」と「我慢」という言葉の組み合わせについての違和感は、今回読んだ記事を読んで初めて感じたものではなくて、前々から感じていたものです。
結婚すると、独身時代とは全く違った考え方で日々を過ごす必要があります。
「男女が一つの屋根の下で暮らす」という物理的な部分ももちろんあります。
だけど、それ以上に結婚するということは「一生一緒に苦楽をともにする」という契約のようなものですよね。だから、恋愛で付き合ってるだけの時や、同棲している時とも考え方を全く変える必要があります。恋愛と結婚は完全に違うものなのです。
自分にとっての一生に一度(のはずの)特別な存在になるという契約です。
ゆえに、パートナーの「付き合っていた時には気にならなかったこと」が、結婚をすると、とたんに気になり始めちゃう!ってなことが起こってしまうのです。そして、付き合っていた時代よりも、多くのことが「許せない」と感じることが増えるはずです。
だから、結婚生活において、色んな意味での我慢はものすごく必要になります。
独身→既婚で、考え方をまるっきり変える必要もあります。絶対に独身の時と同じではいられなくなります。それによって多大なストレスを感じることもあるでしょう。
だから、「結婚」と「我慢」という言葉はセットで語られることが多いということなのでしょうねぇ。
我慢を我慢と思わないようになることが必要
結婚すると多かれ少なかれ我慢は必要です。
だけど、結婚してから「我慢」ばかりを続けていると、息が詰まってしまいます。毎日毎日、重圧をかけられ続けるかのようなストレスを感じる人もいるでしょう。
そんなんじゃ、結婚生活が良いものだなんて思えませんよね。
「結婚は墓場」みたいなことをいう人もいます。そりゃあ我慢し続けていたら、悲観的な気持ちにもなりますよねえ・・・。ある意味でちょっと分かる部分はあるけど、それは結婚生活が本当の意味で上手くいってないからなんですよ。
なぜなら、うちみたいな仲良し夫婦だったら、結婚生活におけるストレスなんてほとんど感じないからです。
だけど、自分の今の生活を思い返してみると、我慢してないわけじゃなくて、我慢はしています。いろいろと細かいところで。
つまり、結婚生活を円満に送るために必要なのは、「我慢を我慢と思わないようになる」ということなのですよね。この感覚はものすごく大事です。
そのように思うことができるようになれば良い方向性です。「結婚できてよかった〜」と思えるはずです。
しかし、そのように思えるようになるためには、夫婦のお互いの努力も必要になってきます。
結婚における我慢とは何か?
そもそも、結婚生活における我慢と言うのは、具体的に何なのか?という話です。
これ、おそらく、その夫婦によってものすごく違うんだろうなあ〜と思います。
夫婦と言っても、所詮他人です。だから、今まで生きてきた習慣と言うのは、いざ一緒に暮らしてみると外国人みたいに全然違うもんです。びっくりするくらいにね。
個人的には、結婚前にワンクッション置くために同棲する期間を設けることを強くおすすめします。
だから、世の中にはいろんな人間がいるわけなので「我慢」している箇所と言うのは、夫婦の数だけ種類があるということですね。夫婦ごとに全然違うことを我慢しているのだと思います。
でも、その「我慢」って、冷静に考えてみると、他人からするとめちゃくちゃ些細なことだったりするんですよね。
例えば、「用を足した後、きちんとトイレの蓋を閉めない」とか「家事をしない。もしくはやり方が自分のやり方と違う」とか、すっごいくだらないことの場合が多いです。
くだらないことではあるんだけど、夫婦というのは難儀なもんで、そういうくだらない部分こそ気になってしまうもんなのですよね。不思議だけど、夫婦と言うのはそういうもんです。
しかも、その「些細なこと」が大量に積み重なるとものすごいストレスになってしまったりするから、厄介なのです。
だけど、そのストレスも、考え方を少し変えるだけでも、解消できる可能性があります。
他人に期待しない
寺カフェのお坊さんも言っていたようですが、結婚でもなんでもそうだけど、「他人に期待しない」という考え方はめちゃくちゃ大事です。
自由という言葉は、『自らに由(よ)る』と読みます。そこには無闇に他の人を頼ったり、誰かに責任転換してはいけないという戒めが込められているんです
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はい。他人に期待をしてはいけません。どんなに苦しくても、責任は自分にあるのです。そして、生きている間は、どんな人生にも苦しみはつきもの、と考える。それが仏教の考え方なのです
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さっきもちょっと書いたけど、夫婦も他人同士なのです。冷たいように感じるかも知れませんが、それが現実だし、それを認識すべきです。
ここで言う、「他人」というのは、血のつながりがあってもなくても「自分以外の1人の人間(個人)」という意味での他人です。
結局は、他人と言うのは、最後には自分の期待を裏切るものです。
そしてそれと同時に「ああして欲しい」「こうして欲しい」と特に身近な人間に対しては、ものすごい期待を寄せてしまうものだけど、それが厄介な所です。他人であるはずの自分の妻や夫に対して、まるで自分の手足や分身であるかのように、自由に操りたいという気持ちを持ってしまうのは自然なことだと思います。
だから、些細な事がやたらと気になってストレスを感じてしまう状態になってしまうのです。「なんでアイツは自分の思い通りにならないんだ!」と心のどこかで思ってしまっている状態です。
それは、夫婦だけではなくて、親子関係とかでもそうですね。
ですが、他人への過剰な期待は、不幸な結果しかもたらしません。他人への期待は、大抵の場合裏切られるものだし、期待された方も多大なストレスを感じてしまいます。
最も大事なのは、自分自身がどのように振る舞うか?どのようになっていきたいのか?ということです。やりたいことをやれてないと、他人に期待してしまいやすいと言うのもあるのではないでしょうか。
自分が満たされていないと、他人に求めてしまうのは仕方ないことです。だけど、それをしないために自分自身が満たされる必要があるのです。
他人に期待するよりも先に、「自分自身がどうすべきなのか?」ということを考える方がずっと健全な考え方だし、他人に求めるよりも確実に成長していける方法であると思います。
自分と他人の違いを認めること
自分と他人(自分とパートナー)は全く別の生き物です。
それが、一つ屋根の下で暮らして、これからもずっと暮らし続けるというわけなのだから、適当にやっていたら「我慢」ばかりになってしまうというのは当然のことです。
だけど、ずっと何年も一緒にいると、別の個人であるという事実をついつい忘れてしまう場合もあります。そうなると、無理にいろんなことを我慢して、不満を感じたり喧嘩したりする原因になっちゃうんですよねぇ。
ゆえに 「自分と他人との違い」を「認めてあげる」ことが結婚生活を円滑にすすめるためには、ものすごく重要なことだと思うのです。夫や妻は自分のパートナーに対して「自分とは全く別の人間なんだ!」という当たり前のことを理解して、それを「尊重」してあげることが、めちゃくちゃ大切なんです。
お互いの違いをお互いに尊重しあうことができれば、自分の考えとは違う些細なことでイライラする事がなくなります。
「別の生き物がやってることなんだから、仕方ないよね」と感じるようになるんですよ。
この感覚、すっごく大事。
「尊重」という言葉を使ったけど、自分の愛する伴侶のことを自分とは違う1人の「他人」として尊重するという意味ですね。
だから、パートナーの夢とかライフワークを邪魔するような存在になってしまうこともダメです。そこは、助けてあげたり、時には助け合うことで、パートナーの人間としての尊厳を守ることに繋がります。ホント、当たり前のことなんですけどね。
夫や妻のことが大好き過ぎて自分の手足や分身のように感じてしまうことはあると思うけど、そうではなくて、あくまで自分とは別の他人なんだ!という意識を大事にしましょう。お互いにね。
そうしていけば、結婚生活において我慢を我慢と感じることは、ものすごく減るんじゃないかなあ・・・
お互いの協力と努力が必要
ただ、夫婦関係の問題で難しいのは、ここまでに書いたようなことを、夫婦がお互いに理解して協力し合えるかどうか?という点です。
片方が片方を尊重しようとしていこうと思っても、もう片方が適当にいつも通り適当にしていたら、頑張っている自分が馬鹿らしくなってしまいます。それだと、うまくいきっこないです。我慢を強いられる結婚生活に逆戻りです。
だから、夫婦間でのストレスが高まったり、問題になる部分が発覚した場合は、夫婦でしっかりと話し合いましょう。じっくりと、時間をかけて、お互いのできる範囲を模索しながら問題を解決していくのです。
また、建設的な話し合いの場を設けるには、普段からお互いにそういう話し合いをすることができるような雰囲気を作っておくことも大事です。片方が「話し合いなんてくだらない」「なんで自分がそんなこと言われなくちゃならないんだ!」という考え方では、話し合うなんて無理ですもんね。
そういう良好な夫婦関係を築くためには、夫婦の信頼関係も必要だし、そうなるための努力も必要です。どんなに仲の良いカップルでも、時間のかかることだと思います。
相性の良い2人が結婚すれば自動的に上手くいくもんじゃないんですよ。結婚生活。
「努力」とは、ちょっと抽象的な言い方になっちゃうけど、ここまでに書いてきたような精神的な部分の努力もあるし、物理的な努力も必要です。
パートナーを、1人の人間としての理解することと、どんなことをして欲しいのか?ということを理解してあげることです。時には、やってほしいことをやってあげることも必要だったりします。
そうやって、お互いの信頼関係を築きつつ、楽しんで生活を送っていく!というのが結婚の醍醐味なんじゃないかなと思いました。
まとめ
結論としては、「我慢」するというよりも、「パートナーのことを認めてあげる」ことが我慢を我慢と感じないようにする方法というわけです。
完全に精神論的な話ばかりになっちゃったのだけど、結婚生活をストレスなく過ごすためには、ここまでに書いたことはものすごく必要なことだと思っています。
夫婦の幸せのためには、生活に必要なだけの金銭が必要なことは言うまでもないことです。だけど、それと同時にお互いの精神的な部分もおろそかにするべきではありません。
結婚することそのものも、もちろん大事だけど、その後の結婚生活は(うまくいけば)何十年と続くものです。
だから、我慢を我慢と感じるような夫婦生活だと、ものすごいストレスを感じながら日々を過ごすことになってしまいます。それじゃあ、楽しくないし、まあ・・・墓場と言われるのもわかる気はします。
人によっては、その抑圧された気持ちを外で開放する人もいるみたいだけど、そういう人の気持ちは僕にはよくわかりません。そんなことして、今現在の夫婦の関係が壊れる方がよっぽど不利益だと思うからです。
僕なんて、多趣味で変な所にお金使ったりするし、優しいけど変態だし、うちの奥さんには本当に感謝していますよ。(なんで結婚できたんだろ。)
・・・やっぱり結婚生活は良いもんですよ。楽しいです。
苦しみを分かち合って、何かあってもいつでも相談することができるパートナーがいるということは、ものすごく素晴らしいことだと思います。僕はもう奥さんいなかったら生きていけないもんね。
そのためには、そしてパートナーを他人(個人)として認めてあげることと、そのための努力が必要であるということです。そうすれば、自然と、些細な我慢を、我慢と思わなくなるはずです。
結婚生活に我慢は必要です。だけど、それを自然にかつ、ストレスを感じないでできるようになることが、夫婦で楽しく暮らしていくための方法であると思います。