昨日、インパクトドライバーについての記事を書いたのだけれども、そこで思ったのが「ネジって意外とすごいんじゃね?」ということです。ネジをメインの素材として使うことで、意外とおもしろい作品とか作れちゃうんじゃね?と感じました。
『ネジ』という存在は、まさに「縁の下の力持ち」と言う言葉がふさわしいです。けれども、考えてみれば世の中のあらゆる物には使用されていて、無くてはならない存在なのですよね。だから、非常に目立たない存在であるとは思うけれども、ものすご〜く重要な存在でもあるというわけなのです。
前回の記事で、木の球にひたすら木ネジを打ち込みまくって『ネジの球体』みたいなものを思いつきで作ってみました。そしたら、思ったよりもおもしろい質感のアート的な球体ができちゃったんですよね。
ネジは、物と物をくっつける役割を担っている固着具です。けれども、意外とアート作品にも使用できる素材なのではないか?と思いました。
ネジアート、作ってみようかな?
今すぐに!というわけではないですが、そのうちに機会があったら「ネジアート」的な作品も作ってみようかなと思いました。
ちょこっと、適当にやっただけでもそれっぽい塊ができちゃったので、もうちょいこだわって制作すれば、ひょっとしたらおもしろい作品を作ることができるかもしれません。作品って、こういう遊びから生まれてくることもあるんですよねぇ。
こんなの作っている人もいるよ!
海外のアーティストなのですが、非常にレベルの高いネジアート作品を作っている方もいらっしゃいます。
http://blog.nakatanigo.net/design/amazing-3d-screw-portraitsblog.nakatanigo.net
このアーティストのホームページ→Andrew Myers
これ、すごいですよね!半立体的な絵画と言うような雰囲気の作品ですね。「ネジ」という素材の可能性を感じさせるアーティストだと思います。
もしも、自分でネジアートを作るのならば、この人に負けないクオリティかつ、オリジナリティのある作品を作らないといけませんから、かなり難しいかもしれません。
種類が多い!
ネジって、とんでもなく多くの種類があるんですよ。長さや形状など、我が家にあるネジだけでもこんだけいろいろとあるわけですから、世の中には用途に合わせた、星の数ほどの種類のネジが存在しているのです。
木材に打ち込むのは「木ネジ」です。ここ最近僕が最もお世話になっている種類のネジですね。ボルトとナットがペアになっているものも、金属素材の作品を作る時などには重宝します。
人間が作る機械などには必ず使われているものなので、ものづくりをしていると、自然とたくさんのネジを所有することになってしまうのです。中には非常に小さなネジ(時計のネジ等)とかも存在していて、そういうものをコレクション的に集めるというのも楽しいです。
そう考えると、なんとなくロマンを感じるような気もしてきますよね。ネジっておもしろい!
ネジ専門店が面白い!
去年の話ですが、大阪の日本橋に観光に行った時に立ち寄ったネジ専門店「ナニワネジ」が非常に面白かったです。残念ながら上の画像くらいしか写真が残っていなかったのですが、店内は全て「ネジ」でした。まさにネジパラダイスですね。
今までに見たことがないようなネジもたくさん置いてあって、かなり興奮しました!ここは楽しかったなあ〜。
特に、用事がなかったとしても、大阪に行った時にはここでショッピングすると楽しいかもしれませんよ。
http://www.naniwaneji.co.jp/nihonnbashi.htm
実はネジは自作できる!
実は、ネジは自作できます。
ネジを自作するには「タップ」と「ダイス」という道具を使用する必要があります。「タップ」は「雌ネジ」を、「ダイス」は「雄ネジ」を作るための工具です。
学生時代は金属で作品を作ることが多かったので、これらの道具は必須アイテムでしたね〜。どうしても、ピッタリと合うネジがどこにも売ってないときとか、市販のネジのデザインが気に入らない時には、自分でネジを作って何とかしていました。
【参考】タップダイスの使い方→https://www.worldimporttools.com/staff_blog/blog/2011/10/27.htm
産業の塩
先日、ネットのニュースを見ていた時に、次のような記事を読みました。
重要性高く「産業の塩」と呼ばれるねじ 業界の課題は地味さ│NEWSポストセブン
「地味なこと、ですね。日本は世界トップの技術力があって9000億円市場だと言っても、人々がねじに興味を持つことはほとんどありません。しかし大事故が起きると、必ずといっていいほど“ねじが緩んでいたからだ”と、責任を問われます」
↑上記のリンクからの引用です。
ネジは「産業の塩」と呼ばれるくらいに、重要な存在ではあるのだけど、地味すぎて人々が興味を示さないのだそうです。個人的には、けっこうおもしろいと思うのに・・・なんだかもったいない話ですよね。その反面、ネジが緩んでいることが原因の事故はたまに聞きますから、そういう時にだけ矢面に立たされるというのはなんとも不憫な話なのかもしれません。
まあ、確かに地味ですよね。うーん、おもしろい存在ではあると思うのですけどね・・・ネジ。
マンガやアニメに出てくる「ネジ」
漫画「銀河鉄道999」の最後で主人公の鉄郎が最後にやっとのことで行き着いた「ただで機械の体を手に入れることができる星」。ここで、彼に告げられたのは「ネジになってもらいます」という現実でした。ちょっと記憶があやふやなのですが、たしか、この時に鉄郎はうつむきながらも「はいわかりました」とネジになることを了承しましたよね。
子供の頃の僕は、この話を読んだ時「ネジになるなんてかわいそう!!」と素直に思ったのですけど、今思えば、それはそれで重要な役割の一つだったのかな〜なんてことを思ったりもするのです。なにせ、機械というのはネジが一つ無いだけでも、壊れたり調子が悪くなったりするものですからね。逆に言うと、思った以上に重要なポジションを任されようとしていたのかもしれません。
そういえば、「バカボンのパパ」も子どもの頃は超天才だったのに、ある時に頭の「ネジ」が一本外れたおかげであんな風になったと言う設定がありました。創作物に出てくる「ネジ」というのは、かなりの確率で、物語の重要な部分のキーとなっている場合が多い気がします。
ネジの魅力!
それと、さっきも書いたように、「ネジ」と言うのは、いろんな種類が存在しているということが魅力の一つだと思うのですよね。ホームセンターに行くといっつもネジコーナーは見に行くのですが、見たことのない変わったネジを発見したら買っちゃうことが多いですからね、僕。
今回、「ネジの球体」を作ってみて思ったのですが、ネジのように地味なものであるほどに、「大量に集まるとおもしろい!」ということです。単品ではつまらないものでも、たくさん寄り集まって、立体的な形に形作られていると、非常に良い感じに見えちゃうのですよね。ネジを使って何かを作るだけでも、思った以上に魅力的な彫刻みたいな感じにしやすいのです。
一つ一つがシンプルな素材であれば、その素材をたくさん使用したとしても、作品に余計な要素を盛り込まなくて済みます。だから、「ネジの球体」みたいな感じに適当に造形したものであったとしても、アートっぽい感じに見えちゃうのかもしれません。
まとめ
ネジはおもしろいです。非常に地味な存在ではあるけれども、いろいろと調べていくとちょっとずつ味が出てくる存在であると思いました。今まで考えたこともなかったかもしれないけれども、そして目立たないけれども、一つ一つが非常に重要な存在ですよね。
物と物をネジを使用してくっつけた時に、ガッチリと固定されているのが確認できた瞬間などは、脳内物質がジョバッと出てきちゃいますよぉ〜。
作品の素材としても、大きな可能性を秘めていると思うので、(いつになるかはわからないけど)そのうちにネジアート的な何かをやってみたいなあと思っております。