この一週間くらいの間、毎日夜なべして作業したおかげで、やっとのことで作品がほぼ完成しました。
厳密に言うと、まだ完成ではなくて、もうちょい微調整しなくちゃならない箇所もあったりします。けれども、基本的な形状だとか、見た目的には完成と言っても良いくらいでしょう。
11月の中旬くらいから作り始めていたので、制作期間は2ヶ月半くらいですね。
この作品は、一つ一つは非常に小さい「電子パーツ」を一つ一つハンダ付けして作るという非常に地道な方法で、作業を進めました。
その数は5千個以上にもなってしまいました。とてもじゃないけど、正確な数を数えることが出来ないのですが、大体そのくらいです。(部品の入っていた空き箱や、袋の数から推定しました。)
一つの部品につき、2箇所はハンダ付けしなくちゃならないので、最低でも1万回以上のハンダ付けをしたということになります。
タイトルも考えて決めました。「電脳マラリア蚊」というタイトルです。
作品が完成するまでの過程を紹介
タイトル「電脳マラリア蚊」と名付けたこの作品は、今日の時点で、ほとんど完成です。
作品のコンセプトは、後日きっちりとまとめたいとは思いますけれども、すご〜く簡単に言うと「ネット上の情報を媒介する生き物」みたいな感じのイメージです。デジタルコンテンツが我々人間にどのように伝わって、いかにして拡散されているのか?スマホやパソコンをいじる度に、個人的に感じていた謎の存在を具現化したのが、今回作った「電脳マラリア蚊」という作品というわけです。
さて、この記事では、前回の作品制作の様子を紹介した記事の続きを紹介していきます。
↓前回までの制作
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今回も写真多めで、簡単に制作工程を紹介していきたいと思います。
いろんなパーツをくっつけていくよ
前回までの制作では、「抵抗」と呼ばれる部品のみで、作品の骨格にあたる部分を作っていました。
しかし、ここからは、作品を装飾するようなイメージで、徐々にいろんな種類のパーツを使用して、作品を仕上げていくことになります。
指を作りました。
ピンク色の抵抗部品を使用して表現しております。
お尻の部分も密度を上げていきます。
↑コンデンサと発光ダイオードです。これをどうするのかと言うと・・・
組み合わせて「目」っぽい感じになりました。赤くて目立つので、作品の中心となる部分でもありますね。
これ、一応モチーフが「蚊」なので、針も作っていきます。
前回作った羽と、針をくっつけました。かなりそれっぽい雰囲気が出てきたかと思います。
頭部(脳みそ)の部分も、このタイミングから密度を上げていきます。
かなりいい感じに気持ち悪くなりましたね。近くで見ちゃうとゾワゾワするかも。
とりあえず、このくらいで脳みそ部分の作業は止めておいて、全体のバランスを見ながら、あとでさらに密度を高めていきますよ〜。
フィルムコンデンサと呼ばれるパーツを使用して、足の部分をボリュームアップしていきます。
↑ごつい感じになっちゃったかな?
尻尾の先端部分も、黄色と青色のパーツをハンダ付けしていきます。
羽もそのままではなくて、パーツを付け足して装飾していきます。この部分は薄くて、強度的にも構造的にも非常に脆い部分ですから、パーツを付け足して、ちょっとやそっとでは壊れないようにする工夫でもあるのですよ。
足やお尻もだんだんと気持ち悪さが増してきました。
立体作品なので、裏側も忘れずにいじります。昆虫の裏側って本当にキモいですよね。あの感じを、電子部品を使って表現していくというわけですね。
頭部もさらにしつこいくらいにパーツをハンダ付けしていきます。ここも、この作品の見せ場の一つなので、頑張りどころなのですよね。
(ほぼ)完成!
以上のような工程を経て(ほぼ)完成しました。
しつこいようですが、もうちょい微調整をして、本当の完成となる予定です。ひょっとしたらまだ少しパーツを付け足すかもしれないけど、おそらくあまり見た目は変わらないのではないかと思います。あと2日くらい頑張れば、終わるかも?
ずいぶんと作業した時間も長くなってしまいました。けれども、やっとのことで完成が見えて、ほっとしています。
まとめ
今回作った作品「電脳マラリア蚊」は5000個以上の電子パーツを1つずつハンダ付けして作りました。制作期間は2ヶ月半くらいです。
いやあ〜、大変でした。
作業をしていると、いろいろとこだわってしまって、予想以上に時間がかかってしまいましたよ。特に、この1週間のラストスパートがきつかった!肩とか腰のコリが半端じゃないです。
でもまあ、この作品を出品予定の来月の展覧会には間に合いそうで良かったです。
余談ですが、ここ最近はずーっとこの作品にかかりっきりだったおかげで、このブログの更新も滞ってしまっていました。なんせ、3日くらい連続で徹夜をしたりしていました。と言っても、僕はたくさん寝ないとダメな人なので、毎日ある程度は寝てたけどね。
まだ、やらなきゃならないことも残っているけど、徐々に平常の生活リズムを取り戻したいなあと思っております。
アート作品というものは、その作品に込めたメッセージや、作品を通して伝えたいコンセプトのような、目には見えない部分が非常に大事です。
なので、完全にこの作品が完成して、さらに写真撮影もきっちりとした環境で済ませてから、そのあたりの説明もこのブログ内できっちりとやっていきたいですね。
以上が、「電脳マラリア蚊」の制作工程でした。