来月の6日から展示があるのですが、現在その準備を着々と進めております。
それでですね、実は今回は作品としては、「新作」を作る必要はないので、それは楽で良いです。ですが、それとは別でやるべきことがけっこうあったりするんですよねぇ。
その1つが、「展示台」を作ることです。
↑こんな感じで展示する予定です。白いボックス型の台を2つです。
通常だと、作品を置くための展示台はギャラリーとかで用意してもらえることが多いのだけど、今回の会場では会場側で用意できない!っていうのですよ・・・。
ということは、やっぱり作るしかありませんよね。DIYです。
サイズは、高さ900mm×縦400mm×横400mmという寸法で制作します。実際に作るとなると、結構な大きさの台ですよね。
・・・それでですね、丸2日以上かけて、やっと展示台が完成したんですよ。
展示台を作るのは久しぶり過ぎて、けっこう大変でした。手違いや設計ミスがあったり、いろいろと反省点もあったりします。
今回の記事では、その作業工程について書いていくこととします。
<目次>
ハンズ木材カット→組み立て→塗装→展示台完成!
立体系作品を作っていると、大抵の場合必要になるのがそれを置く台座です。
台が必要ないくらいに、巨大な作品を作っているアーティストだったら良いですが、僕のような片手で持てるくらいの作品を作っている場合は、必須ですね。
だから、いざというときには、自分でそれを作れるように、作り方を知っておく必要もあるということです。
ハンズから木材が届いた
木材は、東急ハンズの木材コーナーで購入して、カットしてもらいました。
手で持って帰るのは大変なので、カットしてもらってから宅配便で送ってもらいました。
↑開封すると、めちゃくちゃ整然と詰められてて、なぜか謎の感動を感じました。
大きさ別に分けるとこんな感じ。
内容としては、側面と上面用として使う「ラワン合板(厚さ4mm)」と、内側に入れて骨組みみたいにするための角棒「松加工材(太さ24mm)」ですね。
今回は展示台を重さ的に、「軽く」そして「丈夫」に作りたいので、薄めの板材を使って台を製作します。
分厚い板材を使えば、内側に補強材みたいなのを入れる必要もないのですが、それだと持ち上げるだけでもすごく大変な重さになっちゃうので。
早速問題発生!
さて、ここで気づいたのですが、早速問題発生です。
なんと、板の数を数えたら、4枚ほど足りませんでした。しかも一番大きな「側面の板」ですよ。
うわーまじかよ〜!と動揺しつつも、これを送ってくれたハンズに電話しました。そしたら、やっぱりあちらの手違いで、カットし忘れていたそうです(笑)
そうだよね。レシート確認したらちゃんとお金払ってたもんね・・・
もちろん足りない分を送ってもらうこともできたんですけど、ちょうどハンズで買い物しなくちゃならないものもあったりしたので、その日に直接取りに行くことにしましたよ。
いやあ〜そういうこともあるんだなあ。ついてないですね。
問題その2
実は、送ってもらったカット済みの木材を確認していたら、もう一つ問題が見つかってしまいました。
内側に入れる、角材の寸法が間違っていました。
24本中の16本がの長さが4mmくらい長かった!
これは、僕が設計ミスしてしまったせいで、ハンズは悪くありません。設計図のデータを見なおして、もう一度計算したら間違ってたのよね。
そんなわけで、仕方ないので、これは自分でのこぎりでカットしました。これは、内側に入れてしまって、見えなくなるパーツなので、まあ、多少アバウトでもなんとかなるかなと・・・
なんか、まだ作り始める前なのに、前途多難な雰囲気。
組み立て
気を取り直して、作っていきましょう。
まずは、木材を組み立てるところからです。
まずは、側面の板の端っこに、長い角材を貼り付けていく作業です。
木工用ボンドを塗って、ペタッとくっつけた後に、ホットボンド(グルーガン)で仮止めします。
こういう時も、ホットボンドは便利ですね。簡単にくっつくので、気軽に使える!
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4枚全部に仮止めが終わったら、ひっくり返して、インパクトドライバーを使用して、ネジを打っていきます。
角材は補強材としての役割もあるけど、ネジを打つ土台としての役目もあるってわけですね。
今回は、太さ2mmとかの、ちっちゃいネジでOK!
しっかりと木工用ボンドも使うし、重量物を乗せるわけでもないので、ネジは小さめでネジ跡の処理をしやすいようにするために、小さめのネジを使用します。
これで、側面の板の下処理は完了です。
お次は、側面の板を上手いこと立たせつつ、ホッドボンドで固定しつつ、表側からネジを打って固定していきます。(本当だったら、ネジ止めの時、支えてくれる助手が居ると楽です。)
4面全部を固定しました。
やっと形が見えてきた感じかな?
次は上面の板をくっつける工程です。
その前に、上面の板を固定するために必要な角材を内側に固定していきます。
ちょいと隙間があるのは、自分でのこぎりでカットしたせいですね。
ああ〜、寸法のミスさえなければなあ・・・ピッタリと収まって、最高に気持ちよかったはずなのに!
まあ、強度的にはこれでも、十分大丈夫なはずなので、OKということにします。
↑で、忘れちゃいけないのが、底面も同じように角材を入れ込むことです。ひっくり返して、底面にも角材をネジ止めしてくっつけます。
こうすることで、4ミリ厚の板でも、かっちりと平らに仕上げることができるってわけです。
最後に上面の板にネジ打ちをして、固定します。
これでやっと、展示台と言える雰囲気になりました。組み立ては以上です。
で、これを一個じゃなくて二個作らなくちゃならないので、もう一回同じ作業を繰り返します。
もう一個出来ました。
この記事だと、二個目の作業工程は省いてるからあっという間だけど、窓の外を見ると時間が経っているのがわかるかと思います。
パテ埋め
辺りは暗くなってきてるけど、もうちょっと頑張らねばなりません。
次は、「パテ」でネジ穴や隙間を埋める作業ですね。
ちょうど木部補修用の「木工用パテ」が家にあったので、これを使って凹みを埋めていきます。
これをしとかないと、ネジを打ったところやら何やらが、塗装しても全部見えちゃいますからね。
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これを、2つの台の全部の面、済ませます。
これで1日目は終了です。次の日まで放置して、乾かします。
削る
2日目です。
ここからの作業は、床が汚れるので、部屋の床全体を養生してから作業します。
ちょうど、ハンズから送られてきた梱包用のボール紙があったので、これを使っちゃうことにしました。先日も、うちの奥さんが、家のDIY用に木材を注文していたので、ボール紙が大量に余っていたんですよね。
ラッキーでした。
先日に塗ったパテが、一晩置いたら大体乾いていました。これを、荒目の紙やすりで、平らになるように削っていきます。
かまぼこ板のような、小さい手頃な大きさの板を当てながら、紙やすりをかけていきます。こうすることできっちりと平らに削ることが出来ます。
場所によっては、荒目の単目のヤスリを使ったりもします。
こういう鉄のヤスリで、こういう作業をするのは、慣れている人じゃないと、綺麗に仕上げることが出来ないのだけど、大きく削ることができるので、時間の短縮にはなりますね。
しばらく頑張って、全体が平らになりました!
で、当然の事ながら、この後、もう一個の台も削りました。
けっこうネジ穴が多くて削るの大変でした。
こういうのも、汚れても良い部屋で電動工具を使って作業するとあっという間なんですけでどねぇ。すっげー木粉が舞うけどね。
でも無理。だって、ここ自宅のリビングだもんね。(広い作業場が欲しい)
塗装
次はいよいよ仕上げの塗装です。
ハンズで買ってきた白い水性の塗料を、ローラーで塗っていきます。塗料を入れる容器は、ローラー用ということで以前買ったものです。
刷毛で塗るのもいいんだけど、ハケ跡がけっこう気になっちゃうものなので、ローラーで自然な感じに仕上げていく作戦です。
また、水性の塗料を使用するのにも理由があります。
1つは室内での塗装ということで、匂いが気にならないようにするということです。室内で塗って乾かしても、そこまで匂いは強くないです。
それに、塗料を入れる容器も水で洗えるし、とにかくお手軽なのが水性塗料のメリットですね。
また、繰り返しこの台を使用するときに、汚れていたりしても、塗り直せば綺麗にすることができるんですけど、その時も比較的楽ちんなので良いですね。
展示台だったら、油性塗料が必要なほど、耐水性や耐久性が必要なわけでもありませんからね。
使い方は、ローラー用の容器に塗料をドバっと入れて、ペタペタコロコロと塗料をつけて塗るだけです。
下の方から塗っていきます。
上面まで塗ったら一度目は完了です。
二個とも塗ったら、一旦乾かします。
そして、このままだとムラが気になるので、重ね塗りをしていきます。
数十分くらい待つと、重ね塗りができるくらいまで乾きます。本当はもうちょい乾かしたほうがいいんだけど、今日中に終わらしたいので、急ぎます。
乾燥させる間は、余った塗料は固まってしまわないように、サランラップしときます。
数十分とか一時間とか程度なら、こうしておけば固まってしまうことはありません。
↑二度塗り完了!
けっこう綺麗になりましたね。
でも、実は意外とパテで埋めたところとか、ヤスリで削りそこねたところとかけっこうありまして、気になる箇所がけっこうありました。なので、さらに塗り重ねていきます。
夕方になって、やっと完成しました。
結局、4度塗りまでしてしまった・・・
一応、この写真を撮った時は、触ってもくっつかないくらいにまで乾いた状態なんだけど、まだ完全に乾いたわけではありません。したがって、このまま部屋の隅っこに移動させて、数日間くらい乾かすかんじですね。
実際に作品を置くのは、これがちゃんと乾いてからのお楽しみです。(今置いたら跡が付いちゃう)
高さ900mm×縦400mm×横400mmというサイズだから、自分ちに置いてあると、けっこうでかく感じますね。
以上が、展示台×2の製作工程でした。
まとめ
展示台って、意外と展示の直前に作り始めちゃうと、塗装が乾かないことがあって焦るんですよね。だから、まだ展示は来月なんだけど、早めに作っておくことにしました。
今回、すごく久しぶりに展示台なんてものを作ったわけだけど、けっこう苦労しました。
以前作ったのは、大学に在籍していた時以来だから・・・相当にひさしぶりですよ。だから、コツとか感覚とか忘れてて、いろいろと大変でした。
特に寸法を間違えたのは、痛かったですね〜。ハンズの木材加工スタッフの方に、忘れられたのもそうだけど、今回の作業は、ちょっとついてなかったかもです。
それと、写真だとわかりにくいかもしれないけど、よく見ると、ちょっとボコボコになっちゃった場所もあったりするので、その辺も反省点かな・・・。
今回は、このまま展示に出すけど、次回この台を使用する機会があったら、削って、塗り直ししてから使うことにします。
あとは、当日にレンタカーで展示台を会場に運び入れるだけですね。すごく久しぶりに運転するからちょっと怖いけど、なんとかします。(僕、運転苦手)
お知らせ
上記の記事にも追記したのですが、この台を使用する来月の展示の在廊日が決まりました。
- 6月7日(火)
- 6月16日(木)
- 6月25日(土)←午後から(アーティストトークもあるよ!)
この3日間は、展示のシフトに入っているので確実に会場にいます。
気が向いたら来てね!