実は明日から数日間、実家のある山梨県に帰省することになりました。
山梨は、現在住んでいる地域と違って、ものすごい田舎です。田舎ではありますが、食べ物に関しては、けっこう美味しい物があったりするのですよ。
そういえば、大人になったからなのかわかりませんが、2〜3年前くらいから、郷土料理みたいな素朴な雰囲気の料理もめちゃくちゃうまい!と感じるようになってきたのですよねぇ。
山梨県の郷土料理である「ほうとう」や「吉田のうどん」などが、最高に美味しく感じられるのです。もちろん、食べるお店にもよるのですけどね〜。ひょっとしたら、子どもの頃は近所の適当なお店に連れて行ってもらっていたから、美味しいとは思えなかったのかもしれません。
そんなわけなので、山梨県の2つの郷土料理について書いていこうと思います。
吉田のうどん
「吉田のうどん」は、知らない人も多いのではないでしょうか。吉田のうどんとは山梨県の富士吉田市を中心に多く食されている、山梨県の郷土料理の一つですね。
その最大の特徴は「麺」です。麺がとにかく太くて硬いのです。ワシワシと食べなくちゃいけないようなイメージですね。柔めの麺類が好きな人にとっては拒否反応を起こすかもしれないレベルのコシの強さですよ。
それと具材も非常に特徴的です。吉田のうどんのお店で、「肉うどん」を頼むと、大抵の場合、「馬肉」と「キャベツ」がトッピングされて出てきます。
なかなかにおもしろい食べ物なので、機会があれば是非、人生で一度は食べてみると良いかと思います。
たけ川
山梨県内に数ある吉田のうどんのお店で、最も美味しいお店を紹介します。以前、富士吉田市出身の知り合いがそのお店に関して、そのように言っていたので間違いありません。
それは「たけ川」というお店です。
このお店、非常にアクセスしにくい場所にあって、観光客向けというよりもむしろ地元の人に愛されている感じのお店です。お昼時は、地元の人で、ものすごく混んでますしね。
だけれども、せっかくの吉田のうどんを味わうのであれば、非常におすすめなお店ではあります。
こちらが肉うどんです。この時点で、明らかに麺がやばそうな感じじゃないですか?
特にこのお店は、麺が太くて食感もしっかりしているので、非常の僕好みのお店なのです。
卓上に置いてある、「揚げ玉」と「スリダネ」を大量に投入してからいただきます。
「スリダネ」と言うのは、練り唐辛子みたいな調味料ですね。お店によってスリダネの味は全然違います。ある意味、スリダネの味でうどんの味が左右されると言っても良いくらいです。そして、たけ川のスリダネはどんな配合になっているのかわかりませんが、ものすごくうまいです。非常に辛いけど、癖になる味です。
麺は信じられないくらいのごんぶと麺です。初めてたけ川のうどんを食べた時には「すいとん」か何かかと思いました。
でも、味は最高にうまいです。もちろん、個人の味の好き嫌いはあるので、嫌いな人はいるかもしれないけど、このお店のうどんは吉田のうどんの特徴が如実に現れているのが魅力ですね。馬肉のホロホロ感と、キャベツのシャキシャキ感も、出汁の味に非常にマッチしているように思います。
肉うどんの中盛りで450円という、リーズナブルな値段設定も嬉しいですね。これだけで、ものすごい腹一杯になりますよ。
ただし、このたけ川とというお店、ちょっと独特なルールがあるので、初めての来店の際には注意が必要かもです。
- 注文は席についてすぐに行うこと
- 他の客と相席になることは珍しくない
- 水はセルフサービス
- 注文したら20秒ほどでうどんが運ばれてくる
- うどんが運ばれてきたら、前払いでお金を支払うことになるので、お金を用意しておくこと
- 営業時間が短い(10:30~13:30)
とにかく効率重視って感じのオペレーションで、お店のおばちゃんが動いています。なので、うどんはあらかじめ茹でられているのか、異常な程に運ばれてくるのが早いです。特に、お会計のタイミングは珍しい感じなので、注文したらすぐにお金を用意するようにしましょう。
営業時間も、都会だとありえないくらいに短いので注意が必要です。
正直言って、車でないと行きにくい場所にあるのだけれども、非常に人気のある素晴らしいお店ですよ。
ほうとう
「ほうとう」は山梨県に訪れたことがある人ならば、誰しもが1度くらいは食べたことがあるかもしれません。
言ってしまえば、味噌煮込みうどんですね、これ。カボチャ、人参、白菜、きのこなどの野菜がふんだんに使われている郷土料理です。
子どもの頃は、ほうとうはあまり美味しい食べ物であるとは思ったことはありませんでした。けれども、最近になって非常に美味しいと思えるようになってきたのですよね。大人になったということなのでしょうかね?
山梨に住んでいた時代は、美味しいほうとうを食べることができる、お気に入りのお店を定期的に訪問していました。
ほうとう不動
ここ2〜3年、ものすごくいいなと思っているのが「ほうとう不動」というお店です。上記の写真は以前、ほうとう不動の河口湖本店に行った時に撮ったものです。
「ほうとう」と言うと、山梨県内のどこにでもある「◯作」というお店が有名です。おそらく、山梨に観光に行くと十中八九そちらのお店に連れて行かれることと思います。けれども、申し訳ないのだけれども、「◯作」のほうとうはあまり好みではありません。普通に美味しいのだけど、まあ・・・継続的に食べたいと思えるような味ではありません。
けれども、不動のほうとうは本当に美味しいです。不動は河口湖周辺にしか店舗がないのがあれなのですが、ここのほうとうを食べてから、ほうとうに対するイメージがまるっきり変わってしまいました。
お店に入ると、案内された座席のテーブルには鉄製の鍋置きが置かれています。ほうとうを注文すると、店員さんがここにほうとうを置いてくれます。
不動もたけ川と同じく人気店なのですが、どちらかというと観光客が入りやすい店作りがされています。非常にわかりやすいシンプルなオペレーションで店員さんが動いている印象です。
元気よく動くことができるように、店員さんも、きっちりと教育されているのでしょうね。
メニュー的にも、ほうとうは「不動ほうとう」の一種類のみです。それと、サイドメニューがいくつかあるだけですね。メニューを少なくすることで、煮こむのに非常に時間がかかるほうとうという料理を、素早く出すことができるようにしているのだと思われます。
↑これが「不動ほうとう」です。
初めてこれを食べた時は本当に感動しました。山梨県は地元だけど、山梨県をなめていた自分に気付かされた程です。
汁は(当然だけど)味噌味です。けれども、まったりとした感じが無くて、かなり洗練された印象がある味だと感じます。
卓上に置いてある唐辛子的な調味料を入れていただくと非常に美味しいですよ。
麺はほうとうにしては、しっかりとした食感がある麺ですね。
ほうとうって、本来であれば非常に適当な料理なのだそうです。父方の祖父に聞いたのですが、前日の夜に麺を入れて煮込んで、次の日にグズグズになったほうとうを食べるとか・・・そういうのが当たり前なのだとか。それはそれで美味しそうだけど、そういう話を聞くと、やはり郷土料理って感じがしちゃいますよね。
けれども、不動のほうとうはそう言う適当な感じが一切なくて、食べた瞬間に「うまい!」と思えるような味作りがされているように感じるのです。
不動のほうとうを食べてから、「ほうとう」を他の県に自慢できる料理である!と、初めて思えるようになりました。
ただ、こちらのお店、いくつか店舗があるのですが、河口湖周辺にしか店舗がないのが残念なところですね。お近くまで行った際には、いずれかのお店に、一度立ち寄ってみると良いかと思います。
まとめ
以上の2つが最高に美味しい!と思える、麺類系の山梨の郷土料理でした。
この2つのお店には、山梨に住んでいた当時は一月に1回くらいは通っていました。どちらも自宅から一時間以上かかる場所にあるお店なのですが、それでも行くだけの価値があると思います。たまたま、今回紹介したお店は、河口湖とか富士吉田市周辺にあるお店になっちゃったのですけどね。
残念ながら、今回の帰省では、予定的にこの2つのお店には行けそうにありません。まあ、ほうとうも、吉田のうどんも、他にも何件か美味しいお店はあるのですけどね!
これらは、地元山梨県の「食」の底力を感じることができる、郷土料理であると思っています。山梨は、田舎ですが、美味しいものはたくさんある県です。野菜とか果物とか美味しいですもんね。
飲食店も、すご〜く微妙な店も多いけど、その反面、とてつもなくレベルの高いお店もありますよ。
そんなわけなので、山梨県へ観光の際には、「ほうとう」と「吉田のうどん」を食す事をおすすめします。
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