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MIKINOTE

作品制作とその他思った事を書くブログ

愛を持って膨大な練習量をこなさないと絵が上手くならないのはなぜか

ここ最近ずっと作品制作をしています。もちろんいろいろと他にやることはあるけど、それはそれでやりつつも時間を作ってハンダ付けしてます。そんな感じの毎日を送る中で、先日、はてなブックマークを見ていたら下記のTogetterまとめの記事が目につきました。

togetter.com

絵も描かずに「神絵師を目指す人々」だそうです。興味深いですよね。まあ・・・当然なのですけど、これじゃダメですよね。

人脈を作ったり知識だけでは、他人に認めてもらえるようなレベルの高い絵を描くことができるはずありません。とにかく絵の練習に時間をかけて、何枚も失敗を繰り返しながら徐々に絵がうまくなっていく・・・というのが普通です。

それは、絵に限らず、彫刻でも写真でも書道でも、はたまたブログを書いたりとかでも同じことですよね。

「繰り返し何度も練習すること」。それが、絵などの創作のスキル上達のための一番の近道であるのは、客観的に考えるとすぐに分かることだと思います。なんとなく肌感覚で誰でも理解できる話でしょう。

「息をするように制作する人」と「その他のことにこだわって制作の時間が少ない人」だと、前者の方がレベルの高い作品を作りそうなイメージがありますし、実際に(基本的には)その通りです。

しかし、具体的になぜ繰り返しの練習が必要なのか?というのはなかなかわかりにくい話なのではないでしょうか?

その辺りのことについて、ぶっちゃけ絵はすごく苦手で下手なんだけど、僕なりの考えを書いてみたいと思います。

<目次>

作品制作のレベルアップに繰り返しの練習が必要な理由

上記のツイートに添付されている漫画の画像を見る限り、登場人物に共通して足りないのは「絵の練習時間」でしょう。

絵の練習時間が足りないということは、それに準じて画力も足りないはずです。

結局の所、2つめの漫画の人みたいに人脈があるだけでも、3つ目の漫画の人みたいに知識だけがあっても良い絵、レベルの高い絵が描けるわけではありませんよね。

また、作品のレベルが高くなくては1つ目の漫画の人のようにファンも増えません。

結局の所、創作の世界は弱肉強食です。もちろん、人脈の豊富さのおかげで人気者になれるケースもあるかもしれません。しかし、最後には自分の実力以外に頼るものがない世界であるはずです。

故に、このまとめに書いてある「神絵師」なるものになりたいのであれば、絵を描いて練習する膨大な量の時間を作ることが最低条件というわけです。

意識すべきことが多すぎる

では、なぜ実際に制作しなくてはレベルが上がらないのか?という話です。

答えは簡単。レベルの高い絵を描くためには「意識すべきことが多すぎる」からです。

結局のところ、絵にしても何にしても、芸術作品の良し悪しってのは理論的に説明が可能です。つまり、(誤解を恐れずに言うと)絵を描く時に最も必要なのは生まれ持った「才能」や「センス」ではなくて、「知識」と「計算」が必要なんですよね。

しかし困ったことに、例えばたった一枚の人物の絵を描くにしても、その絵に込めなくてはならない情報量は膨大です。

  • 最適な構図
  • 空間のバランス
  • 視線移動の計算
  • パースの計算
  • 人物と背景の関係性の理解
  • 骨格の理解
  • 筋肉の理解
  • 内臓の理解
  • 重力の理解
  • 肌の質感表現
  • 目や口などの質感表現
  • 衣服の質感と素材の理解
  • 自然なデフォルメ
  • 色彩の表現
  • 陰影の表現
  • 立体の表現
  • 空間の表現
  • 描き込みの量

ちょっと考えただけでも、これだけのことを十分に意識しながら、それぞれの要素に矛盾が生じないように絵を描かないと、レベルの高い絵を描くことはできません。

これらのことは、知識としてはちょっと勉強すればなんとなく分かる部分ではあります。しかし、これらを全部意識しながら描くことは中々できません。そして、これを解決するには、勉強するだけではなく、それだけの練習をするしかありません。もちろん、できるようになるまでの個人差はあるけど、それ以外には方法がありません、

たっぷりと毎日のように絵の練習をしていくことで、自然と多くのことを同時に意識しながら、作品制作を行うことができるようになります。

ある意味で、漫画の3つ目の初老に男性はある意味で惜しいんですよ。知識を得てから絵を描き始めるのは間違った順番ではないと思います。しかし、彼は多くのことを全て意識しながら絵を描くことはできなかった。それは経験が圧倒的に足りなかったからです。(普通に考えて、初めての絵でコンクールで無双できたらおかしいよね。)

つまり、情報としての理論は知っていたとしても、実際に制作に入ると、これらのことを全部意識しながら描くことは非常に難しいってことですね。

理論を直感レベルで感じることができるようになる

もちろん、どんな人でも最初からレベルの高い絵が描けるわけではありませんよね。最初のうちは下手くそでも、一枚一枚描いていくうちに上手になっていくもんです。

そして、練習を積み重ねることで、何が起こるのか?というと、あらかじめ勉強したり、絵の先生などに教えてもらった知識や理論が自分の頭に定着していくんですね。

つまり、知識や理論を頭で考える前に「直感レベルで感じる」ことができるようになるんです。

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絵を描くにしても何にしても、作品制作時に意識すべきことはとてつもなく膨大です。

だから、絵画に関する知識や理論をいちいち頭で考えていては、とてもじゃないけど計算が追いつかないんですよね。また、後半に作業が進むにしたがって、計算したはずの内容に狂いが生じてきたりします。

その点、直感的に絵の理屈がわかっていれば、自分の絵のおかしい所に違和感を感じてすぐ気づくこともできるし、絵を魅力的にするために必要な作業も適時行うことが可能になります。

もちろん勉強や研究も必要ですよ!

それがあった上で、同時に練習しまくることも必要という話です。

客観的に自分の作品を見るのは難しい

また、初心者のおちいりやすい罠として、「自分の絵(作品)を客観的に見ることができない」というのがあります。

最初は自分の描いた絵の良し悪しや、具体的にどこをいじればより良い絵になるのかわからないんですよ。だから、どこをどうすれば絵が良くなるのかわからない。

それがバッチリ分かるようになるには、それだけの経験が必要という話です。

極端なケースだと「俺、めっちゃ絵うまいわwこれなら売れるわww」みたいな感じで(根拠ないはずなのに)妙に自信過剰なタイプの人とかもいたりしますけど、実はそんなでもないみたいなやつです。それは、自分の絵の問題点が発見できないということでもあるので、成長できません。

これ、絵の初心者あるあるです。特に絵を描くの好きな人ほどそういう感じな勝手なイメージがあります。ある意味、非常にポジティブで素晴らしいことではあるんですけど、そこから脱しないとレベルが高い作品を作ることはできません。(逆に極端にネガティブな人もいるんだけど、それはそれで問題あると思う。)

僕も、実は美術の勉強を始めたばかりの頃は、恥ずかしながら自信過剰タイプでしたね。

やっぱりそういう感じの精神状態になっていると、デッサンとか描いていても自分の描きたいところばかり描いちゃったりして、本当に大事なところでミスったりしてしちゃうんですよね。故に、僕にとって、作品作りは「自分の煩悩との闘い」だと思っていたりします。

そんな感じだったので、僕は自分の作品を冷静に客観的に見つめることができるようにできるようになるまでに時間がかかった人です。

自分の経験から言わせてもらうと、その状態にまで持っていくには、それだけの多くの制作量が必要ということです。とにかく練習練習を繰り返すことで、徐々に自分の作品の本当の姿も見えてきたって感じでした。直感的に、自分の良いところや良くないところが見えてくると、作品の方向性も見えてきます。

そこまでいくと、元々理解できている理論を直感レベルで作品制作に活かすことができてくるのです。

そして、そこまで行くためには、やはりたくさん絵を描かなくちゃならないというわけですね。

愛を持って勉強しながら制作する

persol-tech-s.co.jp

今朝、上記の記事を読んだのですが、この「書き時計」を作った作家さんはすごいですね。歯車への愛を感じました。

ここまでのものを作れるようになるためには、それだけの量の研究も勉強もしたんだろうなあ・・・きっとこの人ずっと歯車の事考えているんだろうなあ・・・ということが、記事を読むだけでも伝わってきました。

結局の所、絵にしても何にしても、作品作りは「愛こそ全て」なのかもしれません。

絵を描くことを愛していないと、他の時間を割いて膨大な量の練習時間を確保することはできません。人は楽しくないと、やらなくても良いことを継続して行うことはできませんからね。

また、本当にレベルの高い作家になるためには練習するだけではなくて、研究や勉強をする時間も必要です。

なぜなら、先程も書いたように芸術作品のは理論的に説明が可能で知識と計算が必要だからです。つまり、ただ「たのしーっ!」と言いながら絵を描くだけではダメで、知識と理論の勉強をしつつも、研究を繰り返しつつ絵を描いていく必要があるということです。

これは、ただ単に「絵が好き」と言うだけでは、なかなかできることではありません。絵を描くという行為に「」がなければ、継続してやっていくことは難しいでしょう。

愛を持って勉強しながら制作する。これを継続して絵の練習を重ねることが、作品のレベルアップのためには必要なことなのではないかと思いました。

まとめ

  • レベルの高い作品制作には知識と理論が必要。
  • 理論を直感レベルで感じるためには膨大な練習量が必要
  • 自分の作品を客観的に見るためにも膨大な練習量が必要
  • 膨大な練習量を確保するためには作品制作への愛が必要

まとめると、こんな感じです。

結局の所、一枚の絵を描くにしても本当にいろんなことを意識しながら絵を描かなくちゃなりません。だけど、それらを頭で考えていてもまともな絵を描くことなんてできないってことですね。

したがって、直感的に芸術理論を感じられるまで数をこなさなくちゃなりません。

今の時代、インターネットを中心に多くの情報が溢れています。絵の描き方にしても、ネットでも書店でもその手のコンテンツを見つけることは容易です。しかし、それらの情報は非常に表層的な部分を扱ったものが多いです。ついつい、「それを読むだけでなんとかなる」気がしてしまうけどそれは間違った考え方です。

もしも仮に、ちゃんとした先生とかに深いところまで詳しく芸術理論を教えてもらうことができたとしても、それが実行できるかどうかというのもまた別の話です。それはそれで、やはり練習が必要になります。

また、優れたオリジナル作品を作るためには、自分なりに愛を持ってこだわった研究部分を取り入れることが絶対に必要です。

大量に練習した結果、結果が出るのは1ヶ月後かも知れないし、10年後かもしれません。人によってそれは違います。しかし、気長にじっくり続けるということが、前提として必要なのは間違いないでしょう。

今まで、いろんな人と会ってきたけど、息をするように制作するようなタイプの人はやっぱり強いですよ。

「レベルの高い作品制作には知識と理論が必要」と言われると、ついつい頭でっかちになりがちかもしれないけど、それを活かすためにはたくさん練習して制作しましょうね!と、そんな話でした。

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