外壁張り後半です。
前回までは家の外壁の下部分の作業をしてきましたが、今回からは足場に登っての作業がメインです。
板材を張るのはどんどん高い場所になっていくので危険度も増すし、板材を上まで持ち上げなくてはならないので必然的に作業量は増えます。下の方の作業よりも何かと大変になっちゃうのですよねえ。
外壁張りの作業にもだんだんと慣れてきて作業的にはスピードアップしているのですが、逆に作業が進めば進むほど張る場所が高くなります。天気にも左右されるので、突然雨に降られて作業中断することも何度かありました。
なのでまあ予想通りというかなんというか・・・かなり時間かかりました。
最後には鎧張りの外壁を完成させることができたので良かったです。
<目次>
外壁張り後半の作業について
今回は作業的には足場を登って上に行かなきゃならないこと以外は、前回までの鎧張りの張り方と基本的には同じやり方です。ちょいとばかり違うところは屋根の付近の作業ですね。壁の一番上なのでそれに合わせて形をいじってから張る必要がありました。また、南北の壁の上部は三角形になっているので、屋根の角度と同じ角度に斜めカットをしてから張りました。
今回の記事、期間的には5月上旬辺りから5月の下旬辺りまでの家作り作業の内容についてまとめたものです。そして最後にちょっと時間が飛んで、7月初旬。足場が外れてスッキリした姿も登場します。
天気がやばいときがある
今、家を建てている場所はそこそこ標高が高い場所なので、天気が変わりやすいです。まさに山の天気です。
階段を登って足場の2階部分での作業となります。
この日、作業を始めて間もなくの頃、突然天気が悪くなってきました。
なんと雹(ひょう)が降ってきました。
最初雨かなと思っていたのだけれども、ものすごい勢いで音がカランコロン足場に雹の粒が当たった音がしててビビりました。
遠くの方の空は晴れてる。
いつも基本的に雨が降りそうな日は、朝のうちに判断して最初から室内の床板張りの作業などをするようにしていたのですが、この日は油断していました。
作業をしていると、こういう感じで突然天気が崩れることが多いので困ります。
外壁張りの作業も始める前には準備しなくちゃならないことも多いです。突然中断すると時間が非常にもったいないことになってしまうのです。
天気が読めないことがあるので、なかなか難しいところなのですよねえ。
足場を登っての作業
次の日、晴れました。
引き続き足場に登って外壁材を張る作業です。
板は下で必要な長さに切ってから足場の上まで上げて、張り付けます。
油断していると足を滑らせるので本当に危ない。
鎧張りという外壁の張り方だと、基本は東西南北1段ずつぐるっと周りながら張っていく必要があります。その際には釘打機のエアーホースなども引っ張って移動しながらなので、意外と時間を取られます。
逆に窓枠と窓枠の間など、一つの場所から動かないで作業できる場所は逆にものすごく早く作業が進むんですよね。
墨付けをする
かなりできてきました。
ここまでできてくると、ぼちぼちもう一つ上の段に登って作業をしなくてはなりません。
一番上の段は、足場と屋根の距離が近い箇所が多くて基本的に低めです。ものすごく頭を打ちやすいです。というか(わかっていても)何度も頭を屋根の梁にぶつけて痛い思いをしました。(実は頭ぶつけて3回ほど頭から血が出てます。ものすごく痛い。)
さて、足場の3階部分に登って新しいゾーンをやり始めるということで、板を張るその前に壁面の墨付けを全部してしまいます。
ところで足場の上の方の段はかなり高くて慣れないうちはかなり怖いです。特に南北の屋根のてっぺん付近などは更にもう1段上の足場になるので、結構揺れます。足がすくみます。
なので、板材を張る本番の前に墨付けで高さに少し慣れることができて良かったかもですね。
前回、銅板とアルミのL字アングルで作った149mmの定規で鉛筆で印をつけます。
広いところは、墨つぼを使って印をつけます。
南側の足場の一番上のところです。風で揺れます。
登ったり降りたり上げたり下ろしたり
墨付けが終わったので、板を張っていきます。
これは外壁材を窓の形に合わせて加工してはめこんでいるところです。
下の方での作業では、もしも窓枠にはめ込むコの字のカット寸法が合わなかったとしても、すぐに調整をすることができました。しかし、ここまで高いところまで登ってしまうと上り下りだけでも時間のロスが大きいし、何よりもせっかく上に上げた板材を下に下ろすのがものすごく大変です。
なので、板材の加工時はなんとかして形を確実にきっちり合わせていかないと、めちゃくちゃ面倒なことになります。
特にこの頃になると登ったり降りたり上げたり下ろしたりというだけで、かなりの時間を取られてしまうのが外壁張り後半のつらいところです。
東西の壁面完了
東西の一番上のところには通気口が空いています。一番上のところに横に取り付けられている角材に彫られた溝です。
ここには、鎧張りのスタートの部分に使ったのと同じ金属製の防虫網をとりつけました。
外壁材は防虫網を取り付けた上から張り付けていけばOKです。
一番上の板材は、そのままだと幅が広すぎるので、丸ノコで縦にカットして幅を狭くしてから使いました。
張った板材の側面には隙間ができてしまっているので、これは小さな板材を張り付けることで埋めました。
以上で東西の壁面の作業は完了です。
ついにここまで来た!って感じですね。
屋根の角度の丸ノコガイドを作った
外壁塗装をしていた頃から比べると季節が変わって緑が多くなってきました。
次の作業は南と北の屋根の付近の部分の外壁作業になります。
南北の壁の上部は三角の屋根の形になので外壁も斜めになっています。
ということはこの斜めの角度に合わせて、板材も斜めに切ってから張らなくてはなりません。
てなわけで、屋根の角度ぴったりに合わせた丸ノコのガイドをまた作ってみました。角度がかなり鋭角なので、その分長い距離でも切れるように作らなくてはなりませんでした。30mm×30mmの角材と4mm厚のシナ合板の900mmの長さのものを使用して作りました。
上の画像で言うと角材のエッジの部分。この場所がちょうど切れる場所の目安になります。万が一落としたりしても簡単に角度が変わったりすることもないし、市販されている丸ノコガイドよりも便利に使えます。。
これさえあれば、屋根の斜め部分もスピーディーに切ることができるでしょう。
南の上部の外壁を張る
まずは南の壁面からやっていくこととします。
早速、丸ノコガイドを使用しての作業です。
切れた。
切断面にウッドロングエコ(今回の外壁に使用している木質保護材)を塗ってから張り付け作業です。
そして切った板を、これまでと同じように釘打機で張ります。
意外と難しかったのが、必要な長さが何ミリなのか?というのを測ることです。
これまでは張る場所にメジャーをあてがって長さを計測していたのですが、屋根の斜めの部分はメジャーを引っ掛ける部分に引っ掛けることができません。また斜めなので メジャーの目盛りのどの部分を見ればよいのか非常に難しく、どうしても数値が曖昧な感じになります。正確に何mmの長さなのかと言うのを測るのが難しいのです。
なので、慣れてきたら自分の感覚で長さを予想しながら計測したりとか、分割して計測してその後で数字を足したりとかいろいろと工夫しながら長さを算出しました。
しかし、それでもなかなか正確に測ることができなくて大抵の場合は数ミリ、ひどいときは1cm以上の長さの間違いがあったりしました。ちょっとの違いだったら妥協してそのまま張ってしまったりもしましたが、流石に1cm以上の誤差となると許容できないので、切り直ししたりして時間をロスすることが何度かありました。
とは言え、作業が進んで上に行くにしたがって必要な板材の長さも徐々に短くなるし、これまでと違って家の四隅を互い違いに張っていく必要もないので、時間的にそこまで多くはかかりませんでした。
高いところは最後まで怖かったですね。少しだけ。
屋根の張りが出っ張ってる部分は、その部分をコの字にカットしてから張り付けます。
最後の板が・・・
いよいよ南側最後の板です。
最後の板は三角形の2枚の板です。これ、本当は1枚の板でやりたかったのですが、2枚に分割しないと梁の上側に入れ込むことができなかったのですよねえ。てなわけで、小さな三角形に近い形状の板2枚を最後に張るのですが、少し小さすぎました。
釘打ち機で釘を打ち込んで終了!・・・と思ったらここで事件が。
右側の板が釘の打ち込みのおかげで割れてしまいました。小さい板に不用意に釘とかネジとか打つと割れやすいんですよねえ・・・これはやり直しですね。
やり直しで同じ箇所2回目です。
2回目は、釘打ち機での打ち込みは問題なくできました。しかし、釘打機の空気の圧力が足りなくて釘が十分に入らなかった箇所がありました。
釘を金槌で叩いてしっかりと打ち込む!・・・と思ったらまたもや板が割れてしまいました。
めちゃくちゃ割れやすい。
バールで釘を抜きながら剥がします。
ばりばりです。
気を取り直して3度目の挑戦です。
今度は割れたら嫌なので釘打ち機を使わないで、金槌だけを使って打ち込んでいきます。最後のところをきつく打ち込みすぎると、また割れてしまう可能性が高いので、程々のところでやめておきます。
やっとできました。
後で気づいたのですが、下穴を開けてから釘を打てばよかったですね。この小さな板を張った当時は焦って何度もやり直して、必死だったのでシンプルな下穴を開けるという対策について思い出せませんでした。
最後のところで思わぬ苦労がありましたが、南の壁の外壁張りは完了です。
南北の壁面完了
南側、遠くから見たらこんな感じです。
いい感じに仕上がってきましたね。少し前と違って、外壁ができるだけで非常にそれらしく見えてくるのが不思議です。
北側も2日とちょっと作業して完成しました。
やはり同じ作業二回目だと早くなりますね。
以上で外壁を張る作業そのものは完了で、残りは細かい作業だけですね。
通気口を開ける
東西の壁面の下部と上部には通気口が開けてあります。これによって壁内の結露を防ぐ効果があるのだそうです。
しかし、南北の壁の上部には通気口がありません。そもそも、鎧張りで外壁を張ってしまうとどうしても板と板の間の隙間ができてしまうものです。それによって適度に壁内の換気ができるというのが鎧張りの良さの一つでもあるので、わざわざ通気口を設ける必要がないのかもしれません。
とは言っても、できるだけ建物を長持ちさせるためには南北の上部にも通気口を作りたいところです。
なので、今回はこんな感じで3mmの穴を斜めカットした板の端っこにたくさん開けることにしました。これによって、東西の通気口と同じような効果があるはず・・・
これ、地上から見ると、遠くて3mm程度の穴だと全然見えないので目立ちません。
インパクトドライバーで一個一個あけました。あまり深くまで刺さり過ぎないように、ドリルにはテープを巻いてあります。
穴の数は多いですが、作業的に難しいことは何もないのでそんなに大変ではありませんでした。
三度目の塗装
最後の仕上げで、家全体にウッドロングエコを塗ります。
二度塗りまでは板材を張り付ける前に済んでいるので、次は三度目の塗装ということになります。
ウッドロングエコを小さな容器に移し、それをつけながら刷毛で塗ります。二度塗りの状態でも結構いいかんじの色に仕上がっていたので、ざっと全体に塗るような感じで良いと思います。
外壁張り完了
塗り終わりました。二度目と三度目の塗りであまり大きな違いは感じませんが、全体の色ムラがなくなったような気がします。
以上で外壁張りの作業はすべて完了しました。
いやあ・・・長かったです。大変でした。
足場撤去後
少し時間が飛びまして、7月初旬。外壁作業完了から1ヶ月半近く立った頃、足場が撤去されました。
足場が取れるとこれまた全然雰囲気が変わって見えますね。
鎧張りの段々になっている感じと木材の自然な色が美しいですね。苦労したけど自分で作業してよかったです。
まとめ
外壁の塗装を始めた頃はすごく寒くて雪が降ったりすることもありましたが、この頃にはすっかりと緑が深まってきました。
外壁が出来上がって足場が外れると急激に家らしくなってきますね。
これまでは工事途中の建物って感じだったけれども、どこからどう見ても「これは家です」と言える外観になりました。住めそう感が半端ないですね。
外壁の作業は今回のセルフビルドの作業の中で肉体労働的には一番きつかったです。
板を切って足場の上に板を持っていって張ってまた戻って板を切って・・・みたいな感じで足場の上に上がったり降りたりを繰り返すのが地味に大変で、めちゃくちゃ体力を消耗してしまいます。それに、屋外での作業なので、日差しがきつくて肌がものすごく焼けました。
外壁張りはおろか、鎧張りなんてものは初めての経験だったので試行錯誤の連続でした。なので、よく見るといろいろと間違えてしまってごまかしたところがたくさんあったりします。
とにかくいろんなことがすごくすごく大変だったのですが、足場が外れて遠目から見たときなかなかいい感じにかっこいい感じに仕上がったので報われた感じがします。
まだ床張りや内壁などの、家の内側の作業が沢山残っているのでまだまだやることは多いのです。
引き続き頑張っていきたいと思います。