MIKINOTE

作品制作とその他思った事を書くブログ

田舎に移住することになりました。ゴミ出しできない問題などは住む場所を選べば問題ないっぽい。

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何もないけど、ここに住む予定

実は、山梨県北杜市の八ヶ岳南麓あたりの地域に移住することになりました。田舎への移住です。

現在住んでいる神奈川県から移住する決断をしたのは、来月子どもが生まれるということもきっかけだったりします。いろいろと考えたのですが、子育てや自分自身の活動のことも考えると、自然が豊かで広々した場所の方が良いのではないかと考えて、移住することに決めました。

この2〜3ヶ月くらいの間、いろいろ調べたり、不動産屋を巡ったりしていまして、先日良さげな土地が見つかったので土地を購入することにしました。眺望の良さはありませんが、日当たりも良くて生活にもある程度便利な場所を選びました。標高も高めの場所なので涼しくてものすごく快適です。

引っ越しの時期はすぐにというわけではなくて、来年になってしまいそうです。

心配なのが、田舎への移住と言うと最近良く聞くのが、「ゴミ出しができない」とか、「村八分にされてしまった」という話も最近よく聞くことです。

しかし、いろいろと聞いたり調べてみたところ、確かにそういう問題が存在する地域もあるけれども、移住者が多い地域であれば周りが移住者ばかりなので特に問題はないという話です。つまり、移住するならば場所を選べば問題ないっぽいということです。

また、移住者が少ない地域でも、いろいろと気を使ったり、地域的に良ければ受け入れてもらいやすいという話も、数年前に先に移住した友人が話していました。

今回のブログでは、近況の報告も兼ねて、移住に向かって実際に行動していく中で知ったことについても書いていきたいと思います。

<目次>

山梨県北杜市への移住します

移住のきっかけ

きっかけになったのが、子どもが生まれるということです。現在、うちの奥さん妊娠34週なので10月中旬から下旬頃が予定日となります。

今、現在は神奈川県在住なのですが、山梨県にも毎週仕事に行っていて二拠点生活みたいな感じで日々を送っております。

4月から二重生活が始まるのでいろいろと買い揃えなくちゃならない件 - MIKINOTE

でも、正直なところ今の自宅の周囲ってあまり環境が良くないんですよねえ。ゴミゴミしてるし、歩きタバコしてる人とかもすごく多いし、近所にゴミ屋敷と思しき建物が2軒もありますし、正直なところ治安もあまり良い方ではありません。この前も、家の近くで「バカヤロー!」「お前のほうがバカなんだよバカヤロー!」と子どもみたいな怒鳴り合いの喧嘩をしている爺さん達がいて、うんざりしました。昼間から酔っ払って喧嘩するなよ・・・

こんなところで子育てしたら子どもにこういう声とか聞かせちゃうことになるわけです。

なので、静かで自然が豊かで走り回ったり自由にできる場所で子育てをするほうが良いのではないかと、奥さんと話し合って、その結果移住を決断しました。

新築するので、家が建つまでは引っ越しは無理ですし、産院も予約してあるので出産は神奈川になります。新生児は少なくとも生まれてから一ヶ月くらいの間は家から出せませんので、実際に移住するのはそれを過ぎてから少し落ち着いた頃を予定しています。まだ、詳しいことは決まっていません。

これもはっきりとは言えませんが、いきなり北杜市に引っ越すのではなくて一旦実家近くに引っ越して、家が完成するまで待ってからの二段階の移住になるかもしれません。具体的にどうなるかはわかりませんが、少なくとも来年の話になります。

北杜市ならば全然馴染みのない地域でもないし、今の仕事場にも通うことができる距離なので、それも良いと思いました。

田舎移住の問題

以上のような理由で、移住をするということを決めたわけなのですが、心配なことが一つありました。

それは田舎に移住した人が移住先で「自治会に入れてもらえなくてゴミ出しができない」「保護者会でいじめられる」「村八分にされる」など、ひどい目にあっているという話があるということです。

toyokeizai.net

www.bengo4.com

山梨県峡北地域というのは、山梨県の北杜市や韮崎市のあたりのことを言います。ですので、東洋経済さんの記事は、おそらくは北杜市に移住した人の話なのでしょう。これらは、はてなの人気エントリーで見かけた記事なのですが、自分たちがまさに移住の候補にしようとしている地域が出てて冷や汗出ました。

この記事が出た後も、田舎移住でのトラブルに付いての記事は、定期的にちょくちょく見かけます。ということは、やはりこういった話はよくあることということなのでしょう。

このときはまだ、土地や物件を探し始める前の時期でしたが、急に心配になってしまいました。

移住した友人に相談した

こういうときは経験者に体験談を聞くのが一番だと思います。

実は、僕の大学時代の同級生で、数年前に北杜市に移住した友人二人(夫婦)がいます。その二人に「田舎に移住するのって実際のところどうなの?」と、いろいろと話を聞きに行くことにしました。

結果として、話を聞きに行ってめちゃくちゃ参考になりました。安心しました。やはり持つべきものは友人ですね。

聞いた話を箇条書きにしてみます。

  • 自分たちの地域ではゴミ出しできないというようなことは一切ない
  • 昔から住んでいる人も多い地域だけど、移住者にも寛容な地域
  • 組の集まりは年に何回かある
  • 草刈りは年2回
  • 田舎の人は土地への愛着がすごい
  • 自己紹介ポートフォリオを作成して組長に渡した
  • 子どもがいたのが大きかった
  • 移住者が多い地域を選べば問題ないのではないか

ゴミ出しは普通にできる

一応、移住者がゴミ出しができないというような話があることは知っているのだそうです。しかし、自分たちが住んでいる地域は昔から住んでいる人も多い地域ではあるけれども、移住者やクリエイティブなことをしている人たちにも寛容な人が多く、よそ者を村八分にしたりするということはないのだそうです。

もちろんゴミ出しも普通にできます。

これは運が良かったなあと言っていました。

組の仕事がある

また、組の集まりが年に何回かあって、それは必ず出席しなくてはならないそうです。それ以外に住人みんなでの草刈りが年2回、それ以外に祭りがあってそれの手伝いもしなくちゃならないそうです。

都会に住んでいたらこういうのはあまりないので、慣れなのかな〜という感じですね。

まあ、その地域に住んだらその地域のことはちゃんとやらないとだめですよね。これは仕方ないことなのかなと思います。

田舎の人は土地を大事にする

都会の人の感覚だと、土地を購入すればその土地は自分のものなのだから好きに使っても全く問題ないわけです。

しかし、田舎のその土地に古くから住んでいる人は、その地域の土地への愛着がすごいのだそうです。「先祖代々守ってきた土地だぞ!勝手な事するな!」というような感じです。

なので、土地を購入して移住としても、好きに使って良いわけではなくて地元の人に対してそれなりの筋を通すようなことが必要なのだそうです。

つまりは、ちゃんと挨拶に行ったりだとか、草刈りをちゃんとしたりだとか、地域の仕事をきちんとこなしたりだとか、そういう基本的なことをしていれば、おそらく問題ないのではないかと思います。(もちろん地域によるのでしょうけれども)

でも少なくとも、都内に住んでいるような感覚で対応してしまうと、地元の人との関係も悪くなってしまうことがあるということは言えるでしょう。

事前に住人に自分たちのことを知ってもらった

それと、おもしろいなと思ったのが、自己紹介を書いたポートフォリオを作ったことです。

彼らも芸大出身なので、専門的な技術で作品を作ったりする活動してしています。正直なところ、芸術系の人なんて何やってるのかわからないから怪しいじゃないですか?ですので、こんな事やってます!みたいな紹介を事前にしておかないと、住人の皆さんに不審に思われたりするかもみたいなことを考えたのでしょうね。

そこで、移住前にポートフォリオを作って、地域の組長さんに挨拶するときに渡して、自分たちのことをよく知ってもらってから引っ越しをしたのだそうです。

これがすごく良かったようで、渡したポートフォリオは回覧板で回ってきたりして、近所の人に受け入れてもらうのがスムーズだったそうです。

やはり、相手も人間ですから、どんな人が引っ越してくるかわからないと警戒するわけです。そこで、移住の前にきちんと組長さんに丁寧に挨拶をして、ポートフォリオで地域の人に自己紹介したことで安心して受け入れてもらえたのかな〜と思います。

これは真似しようと思いました。

子どもがいること

彼らも、僕たちと同じように子どもが生まれて少ししたくらいの頃に、移住をしたのだそうです。

これも大きかったと言っていました。

というのも、子どもがいれば、子育てをするために引っ越してきたということが、確実にわかるからです。例えば、子どもがいない状態で越してきたとなると「あいつらは何の目的で移住してきたんだ?怪しい・・・」と不審に思ってしまう人もいるのだそうです。

だから、子どもがいるということで、地域の人に受け入れてもらうことが容易だったと話していました。

そういう意味では、僕たちも子どもが生まれるので、少し有利になるのかもしれません。

移住者が多い地域を選ぼう

最後に、村八分にされたりするようなことが心配なのであれば、移住者が多い地域を選べば大丈夫なのではないかという話になりました。

北杜市と一言で言っても広いです。昔からのしきたりや風習が根強く残っている場所もあれば、近年の移住ブームで県外からの移住者の方が多いような地域もいくつかあります。確かに、八ヶ岳南麓あたりには、以前からちょくちょくドライブに出かけることが多かったのですが、地域によって全然雰囲気が違うように見えます。

通りがかったときに見た感じ(本当のところはどうだか知りませんが)古くから住んでいる人ばかりっぽい地域もありますので、そういうところは移住先として選ばない方が無難なのかもしれません。

また、移住者が多いとされている地域を選んだ方が、最近言われているような問題に遭遇する確率は低くなるのだと思います。

というわけで、移住者が多いと思われる地域を中心に物件を探すことにしました。

不動産屋で聞いた話

土地や中古物件を中心に探すために、不動産屋を2軒ほど訪ねました。

僕たちは2軒目の不動産屋で運良く条件に合う土地を見つけることができましたが、のんびり探す人は数ヶ月〜1年以上探し続ける人もいるそうです。そういう意味では、僕たちは1ヶ月くらいで決まったのでめちゃくちゃ決断の早い方でしたね。

物件を見せてもらう際にも少し話を聞くことができたので、そのことも書いておきます。

ゴミ出しと村八分問題

最初に訪ねた不動産屋の担当の方も、ゴミ出し問題が話題になっていることは把握していて、東洋経済さんの記事は読んだのだそうです。

確かに、古い風習が残っている地域はあって、そういう地域では移住者に対しての問題が起こっているのかもしれないそうです。しかし、少なくとも移住者の多い地域では、むしろ昔から住んでいる人よりも移住者の数の方が多い場合があり、その場合はゴミ出しができないような問題は起こらないのだそうです。

そりゃそうですね。

むしろあの記事の人は、都会と同じような感覚で乱暴に入っていってしまったのではないか?ということも言っていました。

組と自治会

そもそも、このあたりの地域には「組」「自治会」と呼ばれるものがあって、あの記事の人はその違いがわかっていなかったのでは?ということも言っていました。(これもたぶん地域ごとに微妙にシステムが異なる話だと思われます。訪ねた不動産屋の近隣の話です。)

基本的に「組」には、移住者の人は基本的に入ることはできないそうです。というのも、そもそも「組」とはその地域の神社や畑の権利だとか管理の権利を持っている人が入ることができるものなのだからだそうです。そりゃ新参者は無理ですよね。

で、ごみ捨てをするためには「自治会」に入ればOKなのですが、新しい人がどんどん「自治会」に加入しているので、この地域では「組」に加入している人数よりも、「自治会」の人数の方が圧倒的に多いそうです。もちろん「自治会」に入れてもらうことができなければアウトなのですが、基本的には問題なく入ることができます。

そんな状況だから、昔から続く変なしきたりとかもなくて気楽ですよということを言っていました。

やはり、事前にちゃんと調べて、移住する地域は真剣に選んだほうが良いという話ですね。

物件探し

そんなわけで、ある程度地域を絞って物件を探し始めたわけですが、これが意外と難しかった!

田舎は家が余っているという話もよく聞くので、住む家はすぐに見つかるとたかをくくっていました。しかし、予想よりも自分たちの条件に合う物件はありません。

もうちょっと正確に言うと、物件はあるにはあるけど、残っている物件にはいろいろ(問題が)あるという感じのところが多かったです。

求めている物件の条件に固執し続けるといつまでたっても決まらなそうな雰囲気でした。なので、自分たちの求める条件を様子を見て少しずつ変えていくのが、物件探しのコツなのかな〜と、そんなことも思いました。

賃貸は少ない

まず、賃貸物件は少ないです。

すごく少ない。

北杜市の物件を取り扱っている不動産屋のサイトの物件情報を見てみても、賃貸物件のページはあっても運が良くて1つか2つくらいしか載っていません。

最初、とりあえず賃貸でもいいかなと思っていましたが、ないのであれば仕方ありません。賃貸に関しては早々に諦めました。

中古物件も難しい

次に見てみたのが中古物件です。

土地に中古の家がついている物件ですね。

しかし、これもまた違った意味で難しい。

築年数が古いものが多い

まず、築年数の問題です。木造建築は30年〜80年くらいが寿命だと言われることもあるそうですが、築年数が25年だとか28年みたいな物件がかなり多いのです。そうなると、あと少しで寿命が来る可能性もあるかも・・・ということになってしまいます。

とある物件を見に行ったら外観はリフォームされていてきれいでしたが、どう見ても床が斜めになっているような家もありました。そんな家には長く住むことできませんよね。

後々、リフォームが必要になって、追加でかなりの費用が必要になる未来が見えてしまうのはきついです。

好みに合わない家が多い

中古物件は、前のオーナーがその人の好みで建てた家ですよね。そうなると自分たちの好みに合う家というのはなかなかないんですよねえ。大抵の場合、個人的に不要だと思っている和室があったりとか、外見が好きじゃないとか、そういうのが多いです。

間取りなども、(自分たちにとって)使いにくいそうだと感じるものが多いです。

駐車場が狭いとか、将来的にずっと住むと困ったことになりそうな土地に立っている家もありました。

築年数にしてもそうなのですが、賃貸ならば少しばかりの問題があるのは良いと思うんですよ。でも、買うとなると、やはりこれらは大きな問題となると言わざるを得ないでしょう。

いくつか物件を見せてもらったのですが、結局、買おうと思えるような物件に巡り合うことはできませんでした。

土地を探して新築することにした

そこで、土地を探して新築をする方向に、早めに切り替えることにしました。こういうのは決断力とスピード感が大事!

子どもが生まれる関係もあって、できれば賃貸か中古物件を契約してすぐに引っ越すことができるのが理想だったのですが、ないのであれば仕方ありません。

実は土地探しも難しい部分もありました。

別荘ならば良いのだけど、実際に住むとなると不便だよねという土地が多いんですよねえ・・・めちゃくちゃ山奥にあったりとかね。逆に、生活に便利な場所は古そうな集落の間近で、当初心配していた問題にぶち当たりそうな気配を感じたりしました。

最終的には、予算も少し増やして、良いと思える土地を選ぶことができました。

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標高の違いを感じる植物

標高は高めで、非常に涼しい地域です。でも、メインの道路から近いので生活するにも通学するにも便利な場所です。

八ヶ岳や富士山が見えるような眺望の良さはありませんが、その分土地の坪単価は安めで、広めです。(不動産屋の話では眺望の良さを求める移住者はものすごく多いのだそうです。だから、眺望が良い土地は価格も上がります。)

てなわけで、あとは家を建てる必要があるわけなのですが、すでに工務店さんとはいろいろと相談をしていて話が進みつつあります。少し変わった感じで家を造ることになりそうです。

そんな感じな状況なのですが、長くなってしまったのでその話はまた今度にします。

まとめ

ゴミ出しができなかったり、意地悪されるのは本当にひどい話だと思います。

北杜市子育て世代マイホーム補助金 - 月見里県 星見里市(山梨県 北杜市)公式サイト

北杜市は移住者に補助金を出したりすることで移住を支援しているようですが、こういう問題が明るみに出てしまうと移住しようと思う人は減ってしまいますよねえ。

これは住人と移住者の双方に問題がある場合もあるのかなと感じる部分もあリますけど、友人の話を聞いたりした感じだと、田舎の人と都会の人の感覚の温度差というかなんというか・・・難しい問題であると感じました。

少なくともこれから移住するという人は、移住者の多い地域を選ぶか、その地域の人に十分に配慮して移住する必要があるのではないかと思います。

田舎への移住は最近ブームになっていますよね。そのブームに乗るような形になってしまいましたが、ちょうどそのときにタイムリーな記事をネットで見てしまったのでショックでした。

しかし、実際に自分で調べたり聞いたりした結果、ちゃんと場所を選んで正しい手順でやれば問題はなさそうという結論です。まあ、実際に引っ越してみないと本当のところはどうなのかわかりませんが、おそらく僕たちが引っ越すところは大丈夫だと思います。

最近はこんな感じで、出産の準備、家探し、土地探し、新築の計画などをしていたという話でした。


追記:家作りを自分ですることになりました。

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