MIKINOTE

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引用10割で構成されてる記事って違法じゃないの?

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上記の記事を読みました。

「NAVERまとめ」さんが、なんかこう「このままじゃいかん!」ってことでいろいろと頑張るのだそうです。なんかわかんないけどすごいね!

そんで、ちょっと気になって自分のブログの文章や写真はどれくらい「NAVERまとめ」さんに「引用」されてるのかなあと思って調べてみました。

そしたら、そこそこの数使っていただいているようです。

例えばこれ↓
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(画像は【インテリア】初心者向け 自作 スピーカークラフトのやり方【入門】 - NAVER まとめよりキャプチャしました。)

以前、スピーカーを作ったことを書いた20000文字を超える長い記事があるんですけど、引用されてるのはそのときに使った僕が撮影した写真ですね。

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↑この記事です。

いやいや、僕はプロのフォトグラファーでもなんでもないただの素人ですから、僕なんかが撮った下手な写真なら、使っていただく分には全然かまわないんですよ。だから、ウォーターマークなんかも入れてないです。ちゃんとした引用の手順を踏んでいただけるなら問題ないです。

特にNAVERまとめさんは、最近炎上して全記事非公開になった一連のキュレーションサイトと違って、きちんと引用元のリンクを明記してくださっています。非常に良心的な対応ですよね!

でも僕、法律とか著作権とかのことに関して疎くて、全然良くわからないんですけど、「引用だけで全体が構成されてる記事」って法律的にありなんですか?

NAVERまとめさんに限らず、引用だけでコンテンツが完結している記事で出来てるサイトはたくさんありますけど、これって犯罪・・・まではいかないにしても違法じゃないのですかね?著作権法とか引用のルール的にOKなのでしょうか?

考えたり調べたりしてもよくわからないから、批判するとかじゃなくて純粋に知りたいだけなんですけど・・・

その辺のところどうなのかな?と疑問に思うのですが、まあ「引用10割記事」で最も有名と思われる「NAVERまとめ」さんなんかは、大企業がやっている超有名なサイトですから、初歩的な法律違反なんぞを犯しているはずがありません!つまりそれらの記事は全部問題ないってことでいいんですよね?

<目次>

ネットの色んな所から拾った記事だけで構成されているサイトは問題ないのか?

著作権法と引用について

まず、著作権法に書かれている「引用」についてのルールについて少し調べてみました。大事なところだから、おさらいしときましょう。

ちなみに僕は法律関係のド素人なので、間違ってるところがあったらごめんなさい。

(引用) 第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

著作権法 | 国内法令 | 著作権データベース | 公益社団法人著作権情報センター CRICより引用)

これは、著作権法の引用に関しての記述部分です。こういう法律の文章ってよく読まないとわかりにくいんですよね。

参考:http://chosakuken.bunka.go.jp/naruhodo/answer.asp?Q_ID=0000581
↑こちらのページなども参考にしつつ読み解くと、だいたい以下のような感じになるかと思います。


  1. 引用しても良いのは公表されてる著作物だけだよ!
  2. 引用したところと自分が書いた部分が明確に分かるようにしてね!
  3. 引用して良いのは、引用が本当に必要な時だけ!
  4. あくまでも自分の書いた文章が主役で、引用部分は脇役になるようにしてね!
  5. 引用しても良いのは必要最低限な量だけ!
  6. 引用元をしっかりと分かるように書いてね!
  7. これらの条件を全部満たさないと引用じゃないよ!

引用できるのは誰でも見ようと思えば見ることができる文章や画像だけで、それをしても良いのはそれがどうしても必要なときだけ。そして量は必要な量だけで、自分の書いた部分が「主」で、引用部分は「従」になるようにすること。そして、引用部分と自分の書いた部分を誰が見てもきっちり区別できるようにして、出典元を明記すること。そして、これらを全て満たすことで初めて引用と認めてもらえる、ということですね。

非公開になったWELQやその他のサイトは、引用した部分を改変して引用であるとわからないように偽装してたわけだから、完全にアウトだよね。

しかも大量にそれをやってたわけだから組織的な知的財産泥棒だったわけです。最悪です。

引用がOKなケースとダメなケース

ちょいと簡単な図を書いてみたので、まずは、引用がOKな場合とダメなケースについてわかりやすい例を見ながら考えていきましょう。

まずは、普通にOKだと思われる引用についてです。

f:id:takayukimiki:20161206154348j:plain 引用した部分は「記事A」の10分の1程度の量、出典元は明記されてて引用ダグでわかりやすく囲ってあるという設定です。

そんで、自分の考えたオリジナルの文章と画像が主役の内容で、引用部分はあくまで脇役という内容であるとします。

これだったらOKですよね。引用しても、引用元の「記事A」の内容とは別物だし、全く問題ない正しい引用だと思います。

次はこれです。

f:id:takayukimiki:20161206154833j:plain
引用元の「記事A」から全文を引用してそのまま自分のサイトに載せちゃった!と言うような設定です。

これはアウトですよね。

これだと、完全に「記事A」の内容と同じ記事が出来上がってしまうわけだし、記事の盗用・・・つまり「丸パクリ」と言われてしまっても仕方がありません。これじゃ、引用元を明記して引用タグで囲ってもダメです。

自分自身の書く内容を補完するための引用では無いですし、量も多すぎるので、わかりやすいくらいに完全にダメです。これを著作者の許可を得ないでやってしまうと無断転載ということになってしまいます。

よくわからないケース

さて、ここまでのところで引用についてのルールはなんとなくわかったと思うので、僕が「ありなの?」と、疑問に思っていることについて説明していきましょう。

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それはこういうのです。

10個とか、もしくはそれ以上の記事からの引用でできている記事です。一応、出典元の明記や引用タグで囲ったりする基本的なことはできているとします。

この場合だと、1つの記事からの引用は10分の1以下で、その他の部分と比べても少ない状態です。つまり、引用した部分が「主」であるとは言えないのかな?と思います。

なので、引用元の「記事A」とも「記事B」はたまた「記事H」の記事ともイコールではなくて、別の内容の記事となっています。つまり、引用元の記事群とは、別の新たな価値を持つ記事であると言うことが言えます。

「引用が必要かどうか?」「量が必要最低限の量なのか?」という点についてはかなり疑問です。しかし、この量の引用をしないと記事が成り立たないわけなので、必要な引用だった・・・ということが言えなくもないです。かなり強引に解釈すればですけど。

これって、どうなの?法律的に問題ないの?

問題あるって言うのならば、記事の盗用、つまり法律違反ってことになると思うんだけど・・・ひょっとして、これがグレーってやつ?

調べたルール的にはギリギリ問題ないような気もしてしまうけど・・・考えてみたけど、素人の僕にはよくわかりませんでした。

どうなんだろ?誰か詳しい方、教えて下さい。

こんなのを許してよいのか?

ここからは僕の個人の感情の話になっちゃうけど、こういうのは良くないと思うんですよね。良くない。

ルールに従っているからと言って、引用だけでコンテンツを作って、そうやって著作者を食い物にする行為は許して良いのか?と問われたら、「許したくない」というのが正直な所です。

そもそも、「これがOK!全然違法じゃないよ!」ということになったら、皆で同じことやりますよ。だって、そのほうが断然楽ちんですもん。

こんなのがまかり通るのならば、オリジナルの文章書いたり、自分で写真撮ったりすることが馬鹿らしいこととなってしまいます。真面目に頑張る人ほどバカを見るってやつです。

だって、自分で努力や工夫をして表現したものが、発表すると同時にハイエナのように群がってきた人達のフリー素材みたいになっちゃうわけでしょ?こんなことが、ルール的に問題ないというのであれば、オリジナルの文章を書いたり写真撮ったりしてブログ書くなんてのは非効率的です。

それを企業が運営している超有名サイトが組織的にやってるっていうのですからね・・・なんかこう・・・びっくりするよね。

僕は文章も写真も素人だけど素人なりに、このブログにはなるべくフリー素材とかも使わないで頑張ってるつもりなんですよ。文章も苦手だけど毎回自分であーでもないこーでもないと考えながら書いてます。

その努力が無駄であるとなったら、人は創作してそれを発表することを止めてしまうでしょうね。そんなつまらない世界はイヤですねえ。

ネット上の話とは言っても、著作権に関して無法地帯な状況が先進国(だと思ってる)日本で許されて良いのか?ひょっとしてこれだけ大量にのさばっているということは、実は合法だったりして?

まあ合法だったら仕方ないのかな!

と、そんなことを疑問に思ったと・・・そんな話でした。

まとめ

最近、全記事非公開になった幾つかのキュレーションサイトは、やはり明確な問題があったからこそ、そういう措置がとられることになったということでしょう。あれは、どう考えても、いろいろと法律的に問題あるよね。

でも、まだまだ他にも引用だけで成り立っているサイトやその記事というのは、ネット上に星の数ほどあるわけです。

それらが野放しになっているということは、きちんと出典元を明記して引用タグで囲ってあれば、「引用10割で構成された記事」が今現在ではOKということなんですかね?引用元の記事とは全く別の価値を持つ記事に仕上がっているわけだから、引用の条件を満たしているのかもしれないけど、本当に法律的に問題ないのでしょうか。

それとも、「親告罪」ってやつだから誰かが通報しないと問題として浮上しないってこと?自分で見つけて言わなくちゃダメなの?もしそうなら、そんなのって酷くない?

ある程度大きな会社が経営しているまとめサイトも少なくないはずだし、いくら引用の条件が揃っている(っぽい)からと言ってもねえ・・・

いやいや!でもね、「法律的に全く問題ない」ってことだったら、どうぞどうぞ!どんどん引用だけの記事を量産しちゃってください!って感じなんですよ。法律でそういう「引用10割記事」が保護されているというのであれば、一個人が口出しできることじゃないですからね。

法律が相手じゃ勝てないので我慢します。嫌だけど。

でも、実際のところ、法律的な問題がクリアできてるのか純粋に気になるところではあるよね。

何か調べ物しようとすると、その度に「引用10割記事」に行き着くことが多いから気になっちゃう。でも、僕にははっきりとはわかりませんでした。

個人的にはきっちりと自分で行ったり食べたり書いたり撮ったりした情報の方が信じられるし、そういう真面目な記事作りをしている人間を侮辱するような引用のやり方は間違っていると思うんだけど・・・どうなんでしょ?

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