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駅にピッケルおじさんがいたんだけど「怖い」と思わなかった件

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おとといの19時くらいの話です。自宅の最寄り駅に、うちの奥さんを迎えに行ったら、改札前にピッケル(だと思う)を手に持っているおじさんがいました。

何を言ってるかよくわからないかもしれませんが、50代と思われる中年男性が、「(登山用?)ピッケルのようなもの」を剥き身で持ってこちらに歩いてきたのです。僕を目標に定めて向かってきたというわけではなく、「すれ違おうとしていた」という表現の方が適切かもしれません。

葛城山 ステンレス片手ピッケル #3391

↑ピッケルと言うのは、こんな感じのやつです。ちょっと間違えば普通に人とか殴り◯せそうな凶器ですよね。その場のおまわりさんがいたら確実に職質されるレベルですよ!

こんな道具を、手に持ってぶらぶらしているおじさんに出会った瞬間を想像してみてください。11月の中旬の肌寒い日の19時頃。辺りはすっかりと暗くなってきている時間です。コートを着た、少し髪の薄い50代くらいのおじさんが、片手にピッケルを持って歩いてくるのです。・・・かなりの危ない雰囲気が感じ取れるのではないでしょうか?

ところが、実際にこのおじさんを見かけたとき、僕は全く怖いと思わなかったのですよね・・・。なんせ、手に持っているピッケル以外は特におかしいところがなかったからです。だから、急に視力が落ちて近眼になってしまったかのごとく、3メートルくらいの距離にまで接近されるまで、ピッケルおじさんの存在には気づかなかったのです。

本来だったら凶器とも言えるような道具を持っている人のそばには絶対に近寄りたくないはずです。何されるかわかったものではありませんからね。

しかし、このおっさんの動きがあまりにも自然だったせいなのか、その時は全く「危ない」という感覚がありませんでした。

なんというか、自分の危機回避能力のなさにびっくり!ですよね。平和ボケしているのかな?と反省しました。

謎のピッケルおじさん←こいつ絶対普通じゃなかった!

あのおじさん何だったのかなあ・・・?今となっては知るすべはありません。謎です。

手に持っていたピッケルはかなり使い古された様子で、「今買ってきて、自宅に持ち帰るとこよ!」というわけでもないし、そもそもむき身で柄の部分を持っていました。また「登山に行ってきた帰りだよ!」というような格好でもありませんでした。あのピッケルおじさんが何者だったのかはわかりません。やはりちょっと頭がおかしい人だったのかもしれないし、近所の草刈りをしてきた帰りだっただけかもしれないし、マインクラフトのコスプレをしていたのかもしれません。

どちらにしても、多くの人が近くにいるにも関わらずピッケルのような「凶器になりうる道具」を、いつでも振り下ろせるような感じで手に持って歩く、かなり変わった人だというのは間違いありません。

そんでですね、今回最も問題だと感じたのが、自分の「怖い」という感情が発動しなかったという点なのですよね・・・。

まあ、自宅に行き着いてから怖くなったのですけど、その場で恐怖を感じないとダメですよね。そうでないと、いざというとき逃げることが出来ませんから・・・。

だって、ピッケルおじさんが「アクティブなおかしい人」だったら、今回は完全にやられていたわけですからね。「こんな状況でも、のほほんとしているなんて生物としてどうなの?」という気持ちになりました。

「怖い」と言う感情

「怖い」という感情は、人間に限らず自然界の生き物に備わっている危機回避のための機能の一つです。「怖い」と感じるからこそ、人間やその他の動物は、危険な状況に陥ってしまった時、その対象から反射的に逃げたり、身を守ったりすることができるというわけなのです。

「意識する」というタイムロスを省いて、脱兎のごとく逃げることが出来ないようでは、自然界では外敵から身を守る出来ないのです。

ところが、凶器となりうる物を、明らかに目に見える形で手に持っている正体不明の他人が近づいてきたにも関わらず、「恐怖」という感情が巻き起こらなかったのです。これでは、もしものことが起こった時に対処できないかもしれないし、自分だけでなく大事な人すらも守ることが出来ないかもしれません。

それって、すごくやばいことなんじゃないかなと思うのです。

平和ボケかな?

人間って、視界に入っている光景の、どこか一部分がおかしくても全体が自然な印象ならば、違和感を感じないものなんだなあ〜と実感しましたよ。「例のピッケルおじさん」も、ピッケル持っている以外は、ごく普通のちょっと汚いおじさんという感じでしたからね。ひょっとしたら、あの時、周囲の僕以外の人はピッケルおじさんの存在にほとんど気づいていなかったかも・・・。もしくは気付いていたとしても、それがおかしいことだと思わなかったかもしれません。

やはり、日本って平和なのですよね。

夜の街を歩きまわっても安全だし、ましてや駅の改札前で誰かに襲われる心配なんてほとんどしなくても問題ないからです。あまりにも平和だと、本当に平和ボケしちゃうのですねぇ・・・。

でも、ニュースをみていると、日本各地でけっこうな頻度で通り魔事件とかも起こっているわけだし、もうちょっと、街を歩く時なんかも普段から緊張したほうがいいのかな〜と感じました。

まとめ

危機回避能力を鍛えるためには、自ら危険な場所行ったり、危ない状況に自分を追い込んだりするのがやはり手っ取り早いのでしょうね。ある種の修行みたいなものです。そんな意味では、治安の悪い国とかに海外旅行に行ってカルチャーショックを受けてくるのが良いのかもしれません。

日本は基本的には平和な国です。でも、ここまで安全すぎると(僕みたいに)ボケてしまうわけだし、それってどうなんだろう?・・・と、今回の一件で本気で考えてしまいました。こんなことではいざというときに対応できませんからね!

だからと言って、どこぞの世紀末漫画のようになっては欲しくありませんよ。真っ先に、モヒカン頭のバイクに乗っているヒャッハーな人達にめちゃくちゃされちゃう自信があるからです。

平和が一番ですね。

ピッケルおじさんの正体は謎ですが、おそらくは、お友達にはなれないタイプの人間でしょう。パッと見た時の雰囲気や動きや服装は普通だったけど、絶対普通じゃなかったと思っています。だって、ゲームで言うと「ピッケルを装備している状態」という感じで、いつでも冒険の旅に出れそうな感じでした。

また、理由があったとしても、そういう凶器じみたものを人通りの多いところで剥き身で持つというのはちょっとねえ・・・。せめて、先端だけ袋に入れて金属の部分を隠すとかなんかあるでしょうに!

今後は、少しでも「この人変かも!」と感じたら一目散にその場から退散したほうが良いですね。

外を歩くときは、僕も身を守るために、ヘルメットをかぶることにします。

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