MIKINOTE

作品制作とその他思った事を書くブログ

iPhone用アルミバンパーを削って磨いて黒染めして銀箔を貼って魔改造してみた

僕、結構物持ちが良い方だと自負しているのですが、そのせいなのかたまたま壊れないだけなのか、iPhone6を2014年の発売からずっと使っています。そろそろiPhoneⅩとかもほしいなあ〜とか思ったりもすることはあるのですが、特に壊れる気配もないのでしばらくはこのまま機種変せずに使い続ける予定でいます。

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で、その壊れる気配がないiPhone6には落下時などの画面割れ防止のためにアルミ製のバンパーを装着しています。このバンパー、GILD design(ギルドデザイン)というところの製品でして、非常に優秀です。硬いコンクリートやアスファルトの上に何度も落としたりしてしまったのですが、今のところ問題ありません。

細かいキズが付くことはあっても、iPhoneの画面が割れたりする事故は今のところ発生していません。強いです。

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四隅をネジ止めして装着するタイプのバンパーで、バンパーやケースは今までにいくつも試してきたけれども、個人的にはバンパーの中では最強クラスに信頼度が高いと思っている製品なのです。

だけどずっと使い続けてきた結果、ちょっと飽きてきました。

実は、以前は真鍮で作った自作のバンパーを使っていたりした時期もあったのですが、それも飽きて、この新しいアルミバンパーに買い替えたりした経緯があったりします。

それに、何年も使い続けていると、バンパーの表面の傷や擦れた跡みたいなものが気になり始めました。

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裏面なんかは特にひどくて、アルミバンパーの表面の青いアルマイト処理が擦れて剥げてきています。

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バンパーの四隅も落下時についてしまった深い傷がたくさんあります。

今現在、iPhoneはⅩまで発売されていて、更に新製品の情報も噂され始めている状況です。そんな状況で、いまさらそれなりのお金を出してまでiPhone6用の新しいケースやバンパーの新品を買う気はありません。ひょっとしたら気が変わって近いうちにiPhoneを買い替えたりする可能性もありますしね。

だけど、バンパーだけでも新しくして気分を変えたい!と・・・そんなわがままなことを思っちゃったんですよねえ・・・

てなわけで、いっそのこと、今使っているこのアルミバンパーを削って磨いて黒染めして、さらにその上から銀箔を貼って魔改造してしまおうということを思いつきました。家にある材料と道具を使ってDIYしちゃえば見た目も一新できてお金もかからないから一石二鳥じゃない?

我ながら完璧な作戦なのでございます。

今回のDIY、うまくいけば最終的には使えば使うほどに味が出てくるiPhoneアルミバンパーになる予定です。(詳しいことはこの後説明していきます。)

話が少し逸れますが、この記事、すごく長いです。画像だけでも230枚位あるので、スクロールして下まで行くだけでもかなり大変だと思います。

作業工程を詳しく紹介していこうとしていたら、うっかりかなりの量になってしまいました。ですので、完成品のビジュアルだけ見たい人は適当に飛ばし読みするか、全力でスクロールするか、目次から最後の方に飛んでいただければ良いかなと思います。

<目次>

iPhoneのアルミ製バンパーをリノベーションした

リノベーションとかかっこよさげな言葉を使ってしまいましたが、新しいバンパーに生まれ変わるわけなのでリノベーションと言っても良いと思います。

今回弄ることになるGILD designsさんのバンパーはiPhone用バンパーはiPhone6用のものですが、今時のiPhoneのモデルに対応した製品も販売されているようですね。

現状の問題点

実際の作業に入る前に、iPhoneのアルミバンパーの現時点での問題点をまとめておきましょう。

  • 傷だらけ
  • 飽きてきた
  • 持つとちょっとだけ手が痛い

問題点のうちの「傷だらけ」と「飽きてきた」と言うのは、魔改造することで解消できます。何しろ、これが完成すればまるっきり見た目が変わってしまうので。

実は、このバンパー、けっこう角張っているデザインなので手で持つときに少しだけ手が痛いです。と言っても、なんとなく気になるかも?くらいの感じでしたけど・・・これは角を削って滑らかにすることで解決します。

動機としては、単純にやってみたかったというのが大きいですね。自分で手を加えて別のものに作り変えるようなDIYは楽しいです。銀箔を貼ったバンパーなんて使ってるマニアックな人はなかなかいないと思うので、そういう意味でもおもしろそうなのでやってみたいと思いました。

金箔ではなくて銀箔を選んだのは、単に好みの問題です。金は派手すぎてちょっと・・・

また銀という金属は時間経過で硫化して黒く変色するという特性があります。なので、銀箔の方が長く使い込んでいったときに渋い感じになるので良いのではないかと思います。

作業内容について

作業の大まかな流れとしては以下のような感じです。

  1. 削る
  2. 磨く
  3. 黒染め
  4. 銀箔を貼る

まずアルミバンパーの表面を削って形を滑らかにします。次に表面を磨いてヤスリの傷を取り、アルミ用の黒染め液を使って表面を黒く染めて、その上に銀箔を貼ります。

完成直後の見た目的には銀箔がピッタリとバンパーの全体に貼られた状態になる予定です。ただし、箔と言うものは金箔でも銀箔でも非常に剥がれやすいものです。

箔の耐久度は貼り方にもよりますが、少なくともiPhoneのように毎日手に取ったりポケットに入れたり出したりを繰り返していくと必ず擦れて剥がれていきます。そこで、銀箔で隠れてしまうアルミの表面にも黒染め処理をわざわざ行います。

以上のような工程を経ることによって使い込んで銀箔が剥がれてしまった部分は黒染めされたアルミが表面に見えてくるはずです。つまり使い込んでいくと、アンティークっぽい雰囲気が感じられるバンパーになるというわけです。

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↑まとめるとこんな感じの表面になる予定です。

つまり、2重に表面処理を行う事によって、使えば使うほど味が出て成長するバンパーに仕上げる!というのが今回の作戦というわけなのでございます。

作業工程

ここからは具体的な作業工程について書いていきます。

分解

まず、バンパーのネジを外してiPhoneから取り外して分解します。

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ネジは六角形の星型みたいな特殊なネジです。バンパーを買ったときについていたレンチを何処かにやってしまって見当たらなかったので、別で買った多用途ドライバーを使いました。これ、1つ家にあるだけで何かといろいろ使えるのでけっこう便利なんですよ。

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パカっと外します。それにしても・・・近くでは見せられないくらい汚い!数年分のホコリやその他の謎の粉がついていて・・・たまに取り外して掃除しないとダメですね。こういうの。

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このバンパー、四隅にはシリコンのパーツがついていて、これが衝撃を吸収してくれる仕組みになっているようです。これがあるおかげで、これまでに何度も落下させても大丈夫だったんでしょうねえ。よく考えられた構造だよね。

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このシリコンパーツは地味にめちゃくちゃ大事な部品なので、なくさないように最後まで大事にとっておきます。

ヤスリがけ

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アルミバンパーにヤスリがけをしていきます。

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てなわけで、使いそうなヤスリを多めに用意しました。今回は金属を削りますので、普通の金工用のヤスリを使います。

と言っても、これらを全部使うわけではありません。削る箇所の凹凸や工程に合わせて適切なヤスリを選んで使い分けていきます。そのときに、目の前に全部出して置いておいたほうがその場その場で適切なヤスリを選びやすくなるので、手元に使いそうなヤスリが全部あったほうが個人的には楽なのです。

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金工用のヤスリにはいろんな種類があって、形も「平」「丸」「甲丸」「楕円」などすごいたくさんの種類があるし、目の細かさも「荒目」「中目」「細目」「油目」という感じで徐々に細かくなります。

特に、今回削るバンパーのように少し形が複雑なものを削るときなどは、複数の種類のヤスリを使い分けて作業をしていくと、効率良く作業を進めることができます。

それと余談にはなりますが、焼きが入った炭素鋼やガラスなどには「ダイヤのヤスリ」を使ったりしますね。木材は「木工用のヤスリ」を使いますし、削る素材によって使用するヤスリを使い分けていきます。

ちなみにアルミみたいに柔らかくて粘りが強い金属の場合、目が細かいヤスリだと目が詰まったりすることがあります。特に「油目」のヤスリなんかは金属が詰まってしまって取れなくなってしまうこともあるので、なるべく使わない方が良いと思います。

金属がヤスリの目に詰まってしまった場合は真鍮やステンレスのブラシでヤスリの目に沿って一定方向にゴシゴシとこするとけっこう取れます。

SUNDRY ワイヤーブラシ3本組(S) SWB-3

SUNDRY ワイヤーブラシ3本組(S) SWB-3

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それとヤスリがけは基本的に「スリ板」と呼ばれる作業机に取り付けられた木の板の上で行います。僕が今回使うのはクランプと一体になっていて、机に簡単に固定できるタイプのものです。簡易的な製品ですが、お手軽なのでけっこう便利です。

これ、彫金の道具でヤスリや糸鋸を使う場合には必須と言っても良い道具です。使い方を文章で説明するのは難しいのですが、左手でスリ板にモノを押し当てるようにしながら、スリ板にヤスリの押す力を預けながら削るための道具とでも言えばよいのでしょうか・・・簡単に言うと工作物に伝わる力のロスを少なくすることができる道具ですので、これがあると無いじゃ大違いです。

アルマイト皮膜を取る

まずはアルミ表面の青いアルマイト皮膜を取っていきます。

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この作業は中目くらいの粗さのヤスリを使います。

アルマイトは何も処理をしていない生のアルミの表面よりも少し硬めです。削るときに、少しヤスリが滑るような感覚があるので厄介だったりします。なので、表面を少し削るだけなので「細目」のヤスリでも良さそうに思えるかもしれないけど、アルマイトを取るのならば「中目」くらいの粗さのヤスリの方が気持ち良く作業できます。

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余計な場所まで削りすぎてしまうと形が変にかわってしまいます。しかし、それだと完成度を高めることができません。

表面だけを削るためのコツとしては、表面と全く同じ角度にヤスリを当てて、ヤスリを機械のように一定方向にだけ動かして行くようなイメージです。ちょっと慣れが必要な部分かもしれません。

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↑まずはこんな感じ。バンパーの四隅は平らなので、平らに削ります。

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側面も削っていきます。

削る場所の形状に合わせて、ヤスリの種類も変えながら作業をします。

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あとは内側ですね。

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綺麗に剥けました。ちなみにバンパーの裏側はiPhoneを装着するとほとんど見えなくなるし削るのも大変なのでアルマイト皮膜は残しておきました。

バンパーの片割れの方もアルマイト皮膜を削り取っていきます。

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こちらは先程よりも平らな面が多めです。スリ板に水平に置いて、左手で押さえながら水平に平型のヤスリを動かしながら削ります。

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はい、こんな感じです。

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残りはネジ穴が空いている凹みの部分ですね。こういう場所も丁寧にやるのならば、ヤスリを使いながら少しずつ削っていくべき場所なのですが、凹んだ細かいところを削るのはすごく大変なんですよねえ。

そこで、この部分はリューターを使います。

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↑まずこんな感じの見た目の研磨ディスクを使います。台風っぽい見た目なので、僕は勝手に「台風」と呼んでます。(たぶん他の人は誰もそう呼んでないけど)

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研磨ディスクを回転させながらいろんな角度に移動させながら凹みに当てていきます。

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黄色い研磨ディスクでできるところまで削りました。↑かなりアルマイトは取れましたが、それでもまだ隅っこの所にはまだ少し青い部分が残っています。

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台風で取りきれなかった部分は非常に小さな金属製のリューターポイント(丸い球体)でほじります。

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↑2つのリューターポイントを使い分けたら凹みのアルマイト皮膜はほとんど全部取れました。やはりリューターだと作業が早くて良いですね。

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以上でアルマイト皮膜の除去は完了です。

角を取って丸くする

次は角を取って丸くなめらかな形状に削っていく作業です。

金属でも木材でもプラスチックでも素材に関わらず、何かを作る時、四角い素材を丸くなめらかな面に削ることはよくありますよね。この手の作業をする際には、下図のような手順で削っていくと完成度の高い形に削ることができます。

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例えば直角を丸くしていく場合、大きな角から順にまっすぐ平らに削っていく作業を繰り返し、徐々に角を増やしていきます。そして、最終的に円弧をイメージしたような丸い形にしていきます。そのように意識しながら削っていくと、見た目的に変な出っ張りなどの無いきれいな形状に仕上げることが可能です。

このように段階を踏みながら削っていかないと、均一な曲面を得ることは意外と難しいです。

てなわけで、実際に削っていきます。

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今の段階だと角張った部分が多くてゴツい印象です。特にiPhoneを装着したときの表側のバンパーの四隅はエッジが目立ちます。

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先程の説明図のように、山になっている部分を段階的に削っていくようなイメージで削ります。

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はい、こんな感じです。まだ荒いですが、ひとまずはこれでOK。

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4箇所同じようになるように同じ量だけ削ります。コツは、ヤスリを動かす回数やリズムなどを覚えながら作業することです。同じリズムと回数で削れば、必然的に仕上がりが同じになるようになります。

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内側のエッジも取っていきます。こういう場所は、平たいヤスリではなく、丸みを帯びた形状のヤスリを選びます。

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↑こんな感じになりました。今の段階はこれで良いでしょう。

バンパーの片割れの方も同じように削っていきます。

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↑ネジ穴周辺の形状をどんな風に処理するか決めるのが、意外と難しかったです。

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↑削り終わりました。

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以上で大まかな形状は決まりました。

ここからは、決まった形を大きく崩さないように気をつけつつ、徐々に表面をきれいにしていく作業をしていくことになります。

細目のヤスリで削る

基本的にモノを削る時には、目の粗いヤスリから細かいヤスリに切り替えながら作業を進行します。

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そんなわけで中目でのヤスリの作業が終わったので、次は細目のヤスリに切り替えて作業していきます。

大まかな形は中目のヤスリで作り終わったので、細目のヤスリで表面の粗さを取っていくようなイメージで全体を削っていきます。

また、ヤスリの動かし方も大きく削るときみたいに力強く前に押し出すような動かし方ではなく、表面をなめすように横にスライドするようなイメージでヤスリを動かすと上手くできるかと思います。

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中目のヤスリの傷が無くなるまで削ります。

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はい、こんな感じです。

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片割れも同じように削っていきます。

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全体を削り終わりました。以上でヤスリで削る作業は終了ですね。

紙ヤスリで磨く

紙ヤスリを使用してアルミバンパーの表面を磨いていきます。

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紙ヤスリは小さく切ったものを使うので、使い古しのものでOKです。

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↑こんな感じで2cm×4cmくらいのサイズに紙ヤスリをカットします。この時ハサミで紙ヤスリを切ってしまうと、そのハサミの切れ味が極端に落ちて使い物にならなくなるということです。

なので、我が家では紙ヤスリ専用のハサミを用意してあります。これがあると紙ヤスリ使う時に、気軽に使いやすい大きさに切ることができるのでめちゃくちゃ便利なんです。(このハサミで他のものを切ろうとしても切れ味が完全に消滅してるので切れなくなってます。だけど、不思議と紙ヤスリだけは普通に切れます。)

紙ヤスリ用のハサミは安いハサミで良いです。むしろ安いハサミでないともったいないですから。

#120〜#180

基本的な考え方として、紙ヤスリを使用する際には「倍」くらいを目安にして番手を細かくしていくと良いです。

例えば、#60→#100→#180→#320→#600とか、#120→#240→#400→#800→#1500→#2500みたいな感じです。

一段階前の紙ヤスリの傷が完全に消えたら次の番手に進みます。これを繰り返して、最終的には表面をツルツルに仕上げます。

今回は#120→#180→#320→#600→#1000→#1500という順番で削りました。

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まずは120番の紙ヤスリからです。先程の細目のヤスリの傷が消えるまで、小さくカットした紙ヤスリを押し当てながら前後に動かす作業を続けていきます。

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紙ヤスリが入りにくい細かい場所はリューターのシリコンポイントを使って処理しました。

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実は、このくらいの凹みだったら紙ヤスリだけでも頑張れば普通にできるのですが・・・やっぱりリューターだと仕事が早いですね。楽です。

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↑120番完了の時点でこんな感じです。かなりそれっぽい感じになってきました。

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片割れの方も同じように120番の紙ヤスリで全体を削ります。

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iPhoneのカメラやライトがくる部分は少し複雑な形をしているので、ここもリューターを使って処理しました。

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綺麗になりました。

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ネジのところは前回よりももう少し番手が細かい台風研磨ディスクを使って処理します。

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いろんな角度に動かしながら削ります。これ、意外とテクニックが必要で、いい感じにポイントを移動させながら削らないと一部だけ変に削れて形が変わってしまいます。

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こんな感じでOKでしょう。ネジ穴の縁が少し削れ過ぎてしまったけど、ここは最終的に隠れる部分なので問題ないかと思います。

実は、リューターは意外と使いどころが難しかったりする工具なのですが、こういう細かい部分を研磨するのには向いてます。逆に、平たい広い面とかにリューターを使っちゃうと面がデロデロになっちゃうので向いていなかったりします。

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次は180番の紙ヤスリで全体を磨いていきます。

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↑180番終了でこんな感じです。かなりツルツル感も出てきていい感じになってきました。

仮組み

さて、こんな調子で180番位まで作業を進めたところで出かける時間になってしまいました。

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そこで作業の途中のバンパーをiPhoneに装着して出かけることにしました。万が一裸のiPhoneを落としたりしたら大変ですから!

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・・・ところでアルミの地がむき出しのバンパーの雰囲気も悪くないですよね。スペースグレイのiPhoneと合っている気がしました。

と、それはよかったのですが、電車に乗っているときに装着したバンパーを眺めていたら、いろいろと気になる点を見つけてしまいました。

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↑これはバンパーの端っこを真横から撮影した写真ですが、この写真を見てもらうとわかりやすいかと思います。接合面の形が合っていませんよね。

これは、本来2つで1つになるはずのバンパーを分解して別々に削っていたために起こった問題です。一応、接合面の部分は削り過ぎないように気をつけていたんですけどね・・・案の定ダメでした。

この段階で仮組みして気づいてよかったです。

それと、側面をけっこうな量削ったおかげで、真横から見たときにネジの頭が飛び出して出っ張ってしまっています。

ネジの頭も取付部の周辺の量が減った分、削って少し小さくしなくてはなりませんね。

これらはタイミングを見て、後ほど直していくことにしましょう。今は紙ヤスリで磨く作業を最後までやってしまいます。

#320〜#1500

再度バンパーを分解して、どんどん紙ヤスリの番手を細かくしていきます。

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320番完了!

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600番完了!

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1000番完了!

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最後に1500番の紙ヤスリをかけて紙ヤスリは終了なのですが、ここで少し大きめの傷が残っているのを発見しました。

流石に1500番くらいにまで細かくなると、大きく削るということができなくなります。なので、こういう時は1つ前に戻ってやり直すのが定石ではあります。

しかし、そこまでひどい傷というほどではないし、一段階戻るのは正直言ってめんどくさいです。

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そこで、1500番の紙ヤスリに木の板を当ててしっかりと力をかけてやることで強引に削り取ってしまうことにしました。このように木の板に当てた方がよく削れるのです。

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紙ヤスリを細い木の板に固定して、ヤスリがけのように紙やすりを使います。今回はこれで、気になっていた小さな傷を全部取ることができました。

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1500番も完了です。

ズレを削って直す

さて、次は気になっていた2つを合体させたときにできる合せ目のズレを修正する作業です。

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この作業は(iPhoneは外した状態で)ネジ止めをして2つを合体させた状態のまま作業をします。

こうすれば絶対にズレが起こることはないですからね。

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まずはヤスリで凹み部分を削ります。

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↑こんな感じで凹みの部分のズレがなくなるまで削ります。すでに一度削った後なので、あまり削りすぎないようになるべく削る量が最小になるように気をつけて削りました。

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次に大きめの平ヤスリで四隅の側面の段差が完全に無くなるまで削ります。

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↑これでOK。この角度で見るとネジが少し出っ張っているのが気になりますが、ネジはまた後で削るので大丈夫です。

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↑細目のヤスリで滑らかにしました。

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紙ヤスリで削っていきます。

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徐々に番手を細かくして、最終的には1500番まで紙ヤスリをかけます。

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↑紙ヤスリ完了!

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ところで少し余談ですが、「どうせ紙ヤスリを同じようにかけていくのならば、なぜ形が合ってないことが気づいたときにやらなかったのか?」ということに疑問を持った人もいるかもしれません。「これじゃ二度手間じゃないか?」と感じるのは当然ですから。

その理由は、「2つを合わせた状態だとスリ板を使って上手く力をかけることができない部分があるから」です。

特に四隅以外のフレーム部分は細くて、少し力をかけるだけで曲がってしまうかもしれません。それに比べて、ネジ止めする場所に近い、合わせ目部分は強度が高いです。

そして、合体させた状態だとフレーム部分にスリ板を使うことができません。ソフトタッチで紙ヤスリを使っても、いつまで経っても削り終わりません。

逆に、分解した状態であればスリ板に力を預けることができますので、かなりの力をかけてゴリゴリと削っても問題ありません。

つまり、作業を2段階に分けて行うことで、逆に作業を効率よく行うことができるようにしたというわけです。

てなわけで紙ヤスリ作業は終了です。

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紙ヤスリめっちゃ使いました。

研磨剤で磨く

※実はこの後いろいろトラブルがあって、最終的には研磨剤で磨いたのは意味なかったことになってしまいます。しかし、せっかくやったのでやり方は記録として残しておくことにしました。

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1500番まで削り終わったアルミバンパーを研磨剤で磨いていきます。

ぶっちゃけこのままでも十分綺麗なので、もういいかな?とも思ったのですが、せっかくなので黒染めをした時に光沢を出したいと思ったので、さらにピカピカに磨くことにしました。

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研磨剤はウィノールを使います。

今回はそんなに厳密に作業するようなアレじゃないので、研磨剤は金属に使えるやつなら何でも良いと思います。ぶっちゃけ普通に手に入りやすいピカールとかで良いのですが、道具棚に入っていたのが目についたので今回はウィノールを使いました。

ピカール 金属磨き 300g

ピカール 金属磨き 300g

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ウエス(いらないボロ布)に歯磨き粉みたいな感じで適当な量をつけて使います。

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ウィノールをつけたウエスで擦ります。研磨剤足りなくなってきたと感じたらその都度、ウィノールを追加しながらアルミバンパー全体を磨いていきます。

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↑大体できたなと思ったところで、ウエスの乾いた部分で研磨剤を拭き取ってみたらめちゃくちゃ綺麗になっていました。やっぱり金属の光沢は良いですね。

このときに、磨き足りない部分があったら、さらにウィノールをつけたウエスで磨いていきます。

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ネジのところは凹んでいて形がややこしいので例によってリューターを使っちゃいます。

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豆バフと呼ばれるリューターポイントと「青棒」という研磨剤を使います。

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リューターを回転させながら豆バフに青棒をつけます。

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ネジのところの凹みに回転させた豆バフをあてがいます。これもやはりいろんな角度に移動させながら当てていくと、凹んだ場所でもけっこう磨けます。

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綺麗になりましたね。

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以上で磨き終了です。

この後の作業の流れとしては磨いたアルミを黒染めして銀箔を貼って完成!と言うような流れになります。

脱脂

磨きのために使用した研磨剤ですが、これには結構な量の脂分が含まれています。この脂分が、これから色上げ処理をする金属の表面に付着していると、それが邪魔をして均一に色がつかない場合があります。

なので、黒染めの前に研磨剤を洗い流して脱脂をする必要があります。

金属の表面処理をする場合、脱脂は本当に大事なんですよ。例えば、金メッキとかする場合はその前処理段階で、アルカリとか酸とかの液に交互に漬けたり電解脱脂したりとか脱脂だけで数種類の工程が必要な場合もあります。余談ですが。

脱脂ができているかどうかは、金属の色上げの成否の鍵を握っていると言っても過言ではありません。

でもまあ、今回のような黒染めくらいだったらそんな大げさなことはする必要はないでしょう。重曹でよ〜くこするくらいで大丈夫だと思います。

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てなわけで、重曹で磨いていきます。

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水をつけながら少し多めの重曹を手に取り、指で全体を満遍なくゴシゴシします。少ししつこいかも知れないくらいにしっかりとこするようにすると、その後の表面処理作業での失敗は少なくなります。

また、使用する重曹はなるべく粒子の細かいものを選んで使用したほうが、せっかく研磨剤でピカピカに磨いた金属表面を傷つけなくてすみます。

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重曹を洗い流して、表面がきちんと脱脂できてる雰囲気が出てればOKです。

片割れの方も重曹で脱脂していきます。

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指が入りにくい場所は歯ブラシに重曹をつけて磨いていきます。

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重曹を洗い流したら水気を拭き取って脱脂は終了です。

黒染め

磨きが終わったので次は黒染めです。

アルミブラック

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黒染めしていきます。実は最初失敗してしまうのだけど・・・失敗の様子も何かの参考になるかもしれないので載せとこうと思います。

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黒染めにはBIRCHWOOD(バーチウッド)のアルミブラックを使ってみます。

バーチウッドのアルミブラックは、モデルガンのパーツなどを黒染めするときによく使用される液体らしいです。アルミを黒くする薬品って少ないんですよね〜、以前何かのついでに買っておいたのですが、買っておいて良かったです。

さて、アルミの黒染めとはなんぞや?という話なのですが、例えば布に染料を使って染めたり、塗料を使って色を塗ると言う類のものとは全く違うものです。

今回の場合のように、アルミの表面を薬品で化学的に変化させて黒く変色させるという表面処理を行うことを黒染めと世間的には呼ぶようです。このアルミブラックを使用する黒染めもおそらくは「酸化」なのかな?匂い的には硫黄っぽい臭さもあるので「硫化」かもしれません。普通アルミは黒くはならないはずなんですけどね・・・どういった化学変化が起こっているのか詳しいことはよくわかりません。

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「☠ DANGER: POIZON. CORROSIVE」と太字で書いてあります。

直訳すると「☠ 危険、毒、腐食」です。めちゃくちゃ怖いです。

使ってみた感じだと、けっこう強めの酸っぽいですね。アルミと反応してシュワシュワしますしアルカリ性の重曹と触れるとジュワーっとします。

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それと、バーチウッドの黒染め液シリーズは蓋の開け方がかなり特殊です。蓋をかなり強めに押しながら、それと同時に回さないと開かないようになっています。

書いてある通りにやっても、コツをつかめるまではなかなか開け閉めがスムーズにできなくて、最初は大変でした。

筆で塗る方法

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これ、実は使うの今回が初めてなのでネットで使い方を調べてみたら、水で2倍位に希釈して筆で塗ると良いと書いてある記事が多かったので、とりあえずそれでやってみます。

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おそらく素手で触れると皮膚がやばいことになると思われるので、ニトリル製のゴム手袋を左手にはめて作業します。

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希釈したアルミブラックを筆で塗ります。使用した筆は、万が一使えなくなっても問題ないような筆を使いました。

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この薬品、けっこう早く反応が始まりますね。塗ったところからすぐに反応が始まって、黒く変色していきます。

ただ、この感じだと均一に全体が黒くはなりにくいような雰囲気です。

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全体に塗ってみましたが、やはり全体が均一に綺麗に黒くはならないですね。これは何度か重ね塗りをして、徐々に黒い被膜を厚くしていくしかないありません。

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↑1回目

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↑2回目

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↑3回目

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↑4回目

そこそこ黒くなってきた感じなので、一度薬品を洗い流して様子を見てみることにします。

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重曹で軽くこすりながら水洗いしてみました。

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全体的にはかなり黒くて色的には良さそうです。

しかし、細かくて写真には写りませんでしたが、黒い被膜が多少剥がれている場所がありました。うーん、嫌な予感・・・

こうやって剥離してしまう現象って、酸化膜が分厚くなりすぎた箇所に起こりやすいんですよねえ。やはり筆で塗ると均一に表面を変化させるのは難しいのかもしれません。

こうなると、剥がれた部分を再度黒くするために、もう少し薬品を塗る作業を繰り返すしかありません。(でもこれがダメだった!)

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剥がれた箇所を重点的に繰り返し塗っていきます。

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さらに2回ほど繰り返して、非常に濃い黒になりました。これ以上はもう無理でしょう。

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アルミブラックはかなり強い酸のようですので、水洗いと同時にアルカリ性の重曹をつけて軽くこすってやります。この手の薬品は、表面に残っていたりすると作業後もどんどん金属を侵食してしまうことがあるので、できるだけ中和させてやります。

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↑薬品を洗い流して、乾かしたらこんな感じの見た目になりました。

失敗

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それにしてもすごく黒いですよね。墨みたいです。

さて、ここで2つの問題が起きていることに気づきました。

1つは光沢がなくなってしまったことです。薬品を重ね塗りしすぎたて、黒い酸化膜が分厚くなりすぎたのが原因でしょう。

これだと、せっかく研磨剤まで使ってピカピカに磨いたのに、全部台無しです。作り始めた当初のイメージと全然違います。

もう1つ致命的なのが、黒い皮膜が厚すぎて剥がれる箇所が出てきたということです。

やっぱりか〜!って感じです。途中段階では少しの剥がれだったので、まだまだ大丈夫かなと思っていのたですが、いじっていたらシャレにならないくらいめちゃくちゃ剥がれて生のアルミがめちゃくちゃ出てきてしまいました。(写真は慌ててしまって撮るのわすれてました。すいません。)

分厚すぎるとものすごく黒い被膜が弱くなっちゃうみたいなんですよねえ・・・

まあ、気を取り直してなんとかするしかないわけですが、どちらにしても、同じやり方ではダメということです。

やり直し

どのように対処するかは悩みました。

でも、こういうときってこのまま強引に作業を進めても、結局上手くいかなかったりするんですよね〜。なので、一度リセットするのが一番手っ取り早いと判断しました。

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てなわけで・・・はい!紙ヤスリからやり直しました。

180番くらいの紙やすりで黒い酸化被膜を剥がして、そこから順番に1500番までザザーッとやりました。

ただし、完全に前と同じというわけにはいきませんでした。

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写真だとわかりにくいですが、よく見ると今まではなかった細かい穴みたいなのが開いています。まるでスポンジのようにも見えます。

おそらく、アルミブラックの酸で侵食されてしまったんでしょうね。これがバーチウッドのアルミブラックの腐食パワーです。怖いですね。

それと、研磨剤でピカピカにするのはやめました。

アルミブラックで黒くした表面の感じを見る限りだと、1500番くらいの紙やすりでも十分だと感じたからです。それに、黒い酸化膜が剥がれやすくなってしまったのは表面をツルツルにしすぎたせいだった可能性もあります。(表面が少しザラザラの方が金属の酸化皮膜は取れにくいのです。)

ドブ漬けする方法

やり直しの方法ですが、いろいろやり方は考えたのですが、ドブ漬けする方法を試してみることにしました。

ドブ漬けってのはモノを薬品に丸ごと漬けて表面処理をする方法ですね。バンパーを薬液に水没させてしまうわけなので、上手くやれば色ムラが出にくいのがメリットです。

結局の所、バンパーの全体に均等にアルミブラックの黒がつけることができなかったおかげで、必要以上に分厚い酸化皮膜をつけなくちゃならなくなったのが、ダメだったわけです。

なので、ドブ漬けして適度なところで引き上げるようにすれば、全部の問題が解決するはずです。

ちなみに銅などの金属の作品を硫化処理する時は薬液にドブ漬けする場合が多いです。なので、それと同じ要領でやればうまくいくはずです。

では、やっていきましょう。

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まずはしっかり脱脂をします。脱脂ができてない部分は、ドブ漬けしても色がつきにくいのでここはきっちりとやります。

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次に、適当な容器にお湯を注ぎ、適当な量のアルミブラックを混ぜます。濃度は計らなかったので正確な量は不明ですが、20分の1とかくらい?

お湯と混ぜて温度を上げることで反応速度が高まるので、濃度はかなり薄めで良いと思います。

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お湯と混ぜた薬液にバンパーを投入します。

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1〜2分ほど待つと、薄っすら色がついてきます。そしたら、程々のところで一旦引き上げます。

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↑黒っていうかグレーって感じの色ですね。しかし、今度は完璧に均一に色がついています。いい感じ!

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↑やってない方を比べるとかなり色がついたということがわかります。

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そしたら軽く重曹でこすります。これは余分な酸化皮膜を落として、次に薬液にドブ漬けしたときに、より色むらが出にくくする効果があります。余りやりすぎると黒が取れてしまうので、撫でるようなイメージで少しだけこするような程度良いです。

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バンパーの片割れの方も全く同じように作業をします。

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↑大体同じ感じの雰囲気の色になりました。まだ少し色が薄い感じがするので、もう一度一通り同じ作業を繰り返します。

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お湯とアルミブラックを少し足してからバンパーを投入してみました。

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1〜2分放置すると、今度はかなり黒くなった雰囲気です。

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良い感じです。

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もう一方も同じ色になるように表面の色の変化をよく観察しながらドブ漬けします。

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プラスチック製のピンセットで取り出して・・・

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重曹で軽くこすります。

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↑水気を取ったらこんな感じになりました。かなりいい感じですよね。

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完全な黒と言うよりは少しダークグレーっぽいですが、光沢も残っているしイメージ通りな感じです。色が均一について良かったです。

前回の黒染めで侵食されたおかげで、黒くつぶつぶした感じになってるけど、これはこれで味がある雰囲気と言えるかもしれません。

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試しにiPhoneに装着。これはこれで意外と悪くない感じ?

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さて、次はいよいよ銀箔を貼る工程です。

銀箔を貼る

銀箔を貼る工程を簡単に説明すると・・・

1. 接着剤を塗る

2. 銀箔を貼りつける

3. 余分な銀箔を払い取る

という感じで大きく分けて3つの工程があります。

基本は金箔でも銀箔でもプラチナ箔であっても、箔の貼り方はこんな感じの流れだと思います。なお、ここで紹介するやり方は自己流なので、本当のところはもっとちゃんとしたやり方は他にあると思います。しかし、普通に手に入る道具と材料で誰でもできるやり方なのでおすすめです。

それと、この記事の最初の方でも少し書きましたが、iPhoneのバンパーのような毎日手に持ったり擦れたりするものに銀箔を貼っても段々と剥がれてきます。なので、どちらかと言うと、徐々に銀箔が剥がれてきて、アンティークのような味が出てくるのを楽しむようなバンパーにするのが、今回のアルミバンパー魔改造のコンセプトです。

ぶっちゃけていうと、京都の歴史ある寺の古い仏像みたいな感じのバンパーになっちゃうかもしれません。

銀箔の用意

銀箔なんてどこで買うの?みたいに思うかもしれませんが、最近は東急ハンズとかでも普通に売られていたりします。良い時代になりましたよね。

かなざわカタニ 銀箔20枚

かなざわカタニ 銀箔20枚

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今回は学生時代に買った銀箔が余っていたので、これを使っちゃいます。

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銀箔は「あかし紙」と呼ばれるあぶらとり紙みたいな紙に挟まれて入っています。と言うよりもあぶらとり紙そのものです。

箔はとてつもなく薄いものなので、ちょっとした油分とかでもくっついてしまって取れなくなります。そうなると、非常に扱いにくいです。なので、箔にくっつかない、あかし紙に挟まれてる状態で売られているってわけですね。

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↑もう12年以上前に購入した銀箔なので、けっこう硫化してますね。特に、端っこの部分とかは変色が激しいです。まあ、これはこれで味になるのでよいのです。

逆に純金箔などは時間が経ってもほとんど色が変化しないので、今回のような感じで使うのにはおもしろくないと思ったので使わないことにしました。

そんなわけなので、この銀箔を貼りやすいように下準備をしていきます。

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まず、銀箔を何枚か(あかし紙と重なったまま)適当に取って、カッターマットの上に置きます。

そして、定規とカッターを使って使いやすい大きさに切ります。この作業はよく切れるカッターを使ったほうが良いです。

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箔は竹製のピンセットで掴みます。

これ、どうしてかというと、普通の金属製のピンセットではくっついてしまって全然ダメだからなんですよねえ。なので、箔を扱う際には竹ピンセットが必須となります。

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今回は、バンパーの形状を考えて1cm×3cmくらいのサイズに細かく切ってみました。

今回はこの大きさに切ったわけだけど、貼るものによってはもうちょっと細かく切ったり、正方形に切ったりするなどして、大きさを変えます。

余談ですが、日本画とかに使われる場合は切らずにそのまま使う場合が多いですね。他にも粉状にしてばらまいたり、細い糸状に切って使うようなテクニックもあります。箔もいろいろと奥が深いのでおもしろいですよね。

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カットした銀箔は適当な容器に入れておきます。

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以上で、銀箔の用意は完了ですね。

土台を作る

銀箔の下準備ができたので、早速貼っていきたいところですが、銀箔ってこういう形のものに貼る時は手で持てないんですよ。全体に貼るので、さわれる場所がなくなってしまうのです。

なので、箔貼りのための土台が必要です。

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てなわけでサクッと土台を作ってみました。造り方としては、適当な木の板に穴を開けて適当な長さに切った爪楊枝を挿して接着剤で止めただけのものなのですごく簡単です。

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↑こんな感じでアルミバンパーが乗ります。

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↑ネジ穴が貫通している側のバンパーは爪楊枝そのままだと突き抜けてしまって固定することができないので、針金を巻きつけて引っかかるようにしてあります。

接着剤を薄める

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銀箔を貼り付ける接着剤として、コニシの90分硬化型のエポキシ接着剤をシンナーで薄めて使いました。硬化時間が長めの接着剤を使用したのは作業時間が長くなるからです。接着剤が固まる前に銀箔を貼る作業を終える必要があります。

と言っても、90分硬化型だとちょっと長すぎるかもしれないです。また今回みたいに接着剤をシンナーで薄めてから使用する場合、ただでさえ長い硬化時間がさらに長引くような感じもします。なので、セメダインの60分硬化型のエポキシ接着剤くらいがちょうどよかったかもしれません。(ちょうど家に在庫がありませんでした。)

コニシ ボンド Eセット 15g #16023

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こういう箔貼りの作業のときに使用する接着剤としては、が一番良いと思うんですけどね・・・でも、漆はかぶれるし、扱いがすごく面倒なので、今回はエポキシで簡単な感じでやってしまいます。

というわけで、エポキシ接着剤を混ぜて薄めていきます。

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まず絵皿にA剤とB剤を同じ量出してよく混ぜます。エポキシ接着剤はよく混ぜないと固まりません。コツとしては、多めの量の接着剤を出して、少し長めの時間かな?って思うくらいにしつこく混ぜ合わせると失敗が少ないです。(慎重な人は精密はかりでA剤とB剤の重さを計ってから混ぜる人もいます。)

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よく混ぜ合わせた接着剤をシンナーで薄めてシャバシャバな状態にします。エポキシ接着剤の塊が全部溶けたら準備完了です。

それと、このときに使用する筆は、ものすごく痛みます。2液性のエポキシ接着剤みたいな不可逆的な接着剤は固まるとなかなか落ちません。なので、捨てても問題ない筆を使うようにした方が良いです。

貼る

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アルミバンパーに薄めたエポキシ接着剤を塗っていきます。液垂れしない程度に薄く伸ばすようにしながら塗ると、最終的に銀箔を綺麗に貼ることができます。

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全体に塗り終わりました。固まる前に急いで貼る作業をしていきます。

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竹ピンセットで銀箔を持って、接着剤でベタベタの状態にバンパーに銀箔を乗せていくようなイメージで貼り付けていきます。

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ヒラヒラっと浮いているとダメなので、これをペタッと密着させるためにはどうするのかというと、息を吹きかけます。空気の力でうまいことペタッと張り付かせるのですね。

息を吹きかけて、いい感じの所に貼り付けていくコツを覚えてしまえば意外と簡単に貼り付けて行くことができます。

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端っこから少しずつ全体に貼っていきます。

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↑隙間なく全体に貼り付けばOKです。

しかし、この段階だと息を吹きかけておさえただけなので、銀箔がバンパーの表面から浮いている箇所が多いです。浮いている箇所は接着剤が固まってもくっつきませんので、全てをきっちりと密着させる必要があります。

普通のやり方だと、銀箔を挟んでいた「あかし紙」を銀箔を貼った上に置いて、その上から筆などで軽く押さえるようにします。すると、ピッタリと隙間なく貼り付けることができます。

しかし、今回の場合iPhoneバンパーの形状がかなり複雑な形状の立体物です。なので、あかし紙を利用する方法だとかなり難易度が高そうです。

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そこで、今回は張り付いた銀箔の表面を直接、筆で押さえて浮いている部分を密着させていくことにしました。固い筆を使ってしまうと、せっかく貼った銀箔が破けてしまうので、リス毛の水彩筆を使ってみました。非常に柔らかい筆です。(この筆も接着剤が付着してしまうと使えなくなってしまうので注意が必要です。)

この筆を使って、銀箔が浮いていそうなところを、トントンと軽く叩くようにするとうまくいきました。

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↑こんな感じで全体をおさえたらOKです。あとは接着剤が固まるまで放置します。

バンパーのもう一方の方も全く同じやり方でやっていきます。

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↑思った以上に爪楊枝の出っ張っているところが邪魔だったので途中でニッパで切りました。

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こちらも完了です。ネジのところの凹み部分の形が複雑で少し難しかったです。

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以上で銀箔を貼る作業は一段落です。

このまま一晩放置して、乾いてから次の段階に進みます。

ネジを研磨

接着剤が固まるまでの時間は何もすることがありません。

そこで、この時間を利用してネジを削ってしまいます。

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バンパーを削ったおかげで、ネジの頭が少しだけはみ出してしまっていましたので、はみ出した分を削り取って頭を一回り小さくする作業ですね。

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まずはヤスリで削ります。

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ヤスリでざっくりと大まかな形を整えました。

このネジ、素材がステンレスなので削り心地が硬くて、削るのが少し難しかったです。

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磨きはリューターでサクッとやってしまいます。いろんなリューターポイントがあるので、この中から幾つか選んで使っていきます。

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ヤスリの傷を全部取りました。ここから徐々に細かい粒度のポイントに切り替えて磨きます。

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かなり綺麗。

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さらに細かいポイントを使って磨いていきます。

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こんな感じで完成です。これで、バンパーに取り付けてもはみ出してしまうことはないかと思われます。

シリコンの洗浄とフィルム交換

いよいよ作業も大詰めなので、細かいことをいろいろやっていきます。

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まず、長年の使用で非常に汚くなっていたシリコンのパーツを洗いました。

流しで食器用洗剤を漬けてもみもみしながら洗っていたら1つ無くなっちゃって焦りました。(排水口のゴミ受けネットから見つかりました。)


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せっかくなので、古くなって傷が目立つようになった保護フィルムも交換したいですよね。

てなわけで、本当だったらAmazonとかで新しくiPhone6用の保護フィルムを買ってしまおうと思っていたんですよ。だけど、いろいろ家の中を探していたら良いものを見つけました。

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(記憶がほとんどないんだけど)昔、保護フィルムを買ったときに2枚組のものを買ったようで、1枚はすでに使ってしまってあったのだけど、もう1枚は未使用のまま残っていました。ラッキー!

さて、あとはこの保護フィルムがきっちりと貼れるかどうかです。油断していると気泡とかホコリとかがけっこう入っちゃうんですよねえ。

なので、万全の体勢で真剣に貼ることにしました。

まず、服を脱ぎます。

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そして、古い保護フィルムを剥がした後、エタノールを染み込ませた布で余計な汚れを拭いて落とし、エアダスターでホコリを吹き飛ばします。そして、そのままiPhoneを持って風呂場に行きます。

風呂場でも表面にホコリがついていたら、エアダスターで拭き飛ばすか、それでも取れなければ部分的にセロテープでペタペタやって取ります。

ホコリが完全に取れたことを確認したら、保護フィルムをずれないように貼ります。

これで大抵の場合は上手く貼れます。風呂場はホコリがほとんどないから安心ですね。ちなみに全裸もしくは半裸になって作業をする理由は、今現在来ている服からホコリや繊維が落ちて、iPhoneに付着するのを防ぐためです。

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↑いかがでしょうか。完璧な仕上がりですよね。

スマホの保護フィルム貼りが苦手な方はぜひお試しください。

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銀箔を貼る(仕上げ)

銀箔を貼り付けてから丸一日くらい放置しました。これだけ待てば接着剤がほとんど乾いたと思われるので、最後の仕上げに入ります。

余分な銀箔を払い取る

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一晩経過して↑こんな感じの状態です。見た目は変わっていませんが、接着剤が固まっているのであれば、銀箔の接着されている部分は滅多なことでは落ちない状態になっているはずです。

なので、ここまでくれば、少し固めの筆などで払うようにすれば、簡単に余分な銀箔を落とすことができます。

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優しく前後に動かしながら擦ると、銀箔がどんどん取れます。

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↑ひらひらしてる部分が全部取れたらOKです。

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片割れの方もやっていきます。

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とりあえず両方できました。

部分的に銀箔を貼る

一回で完璧に貼れていればOKだったのですが、少し手直ししなくてはならない箇所が何箇所かありました。

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↑やはり、柔らかい筆で軽く押さえただけだと、上手く貼れなかった場所も多いみたいですね。形がシンプルだったらあかし紙で押さえるだけで綺麗に貼れるんですけど・・・形も複雑なのでこれは仕方ないのですが、貼れていない場所は思ったよりも多かったです。難しいです。

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側面などもアルミの黒い地が出てる箇所が多いです。この辺りは貼れているかどうかが見た目だけじゃ判別が付きにくかったので仕方ないですね。

そんなわけで、銀箔が貼れていなかった箇所を部分的に部分的に補修する作業をしていきます。

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今回は部分的な補修なので作業時間が短くて済みます。なので、セメダインの30分硬化型のエポキシ接着剤で作業を行います。

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絵皿に2液を同量出してよく混ぜ、シンナーを入れてシャバシャバにします。

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上手く貼れなかった箇所に薄く接着剤を塗ります。

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その部分に銀箔を貼り付けて、柔らかい筆で押さえていきます。

このように端から補修していきます。

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↑こんな感じ大丈夫でしょう。

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もう一方も補修作業をしていきます。

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側面はやはり少しむずかしいです。あまり傾けるとバンパーが土台から落ちてしまいそうになるので、息をいい感じの強さで吹きかけながらなんとか貼り付けていくって感じのイメージですね。

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↑補修完了!

接着剤が乾けば、やっとのことで仕上げです。

仕上げ

半日ほど待ちました。

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そろそろ接着剤が固まったと思われる頃なので、余分な銀箔を払い取っていきます。

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もう素手で持っても大丈夫です。

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余分な銀箔が全部取れたら完成です。

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もう一方もOK。

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けっこういい感じに銀箔が貼れたと思います。

かなり苦労しましたが、やっとのことで終わった!って感じですね。

完成

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完成したので、早速iPhoneに装着してみます。

ちなみに裏側はほとんど見えないので、青いアルマイトがそのまま残っています。

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シリコンのパーツをつけてネジを締めます。

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↑装着するとこんな感じになりました。

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↑裏側から見るとこんな感じです。スペースグレーのiPhone6と、色的には馴染んでいる感じに思えます。

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銀箔の色はアルミの色とはやはり違いますね。銀はアルミよりも白っぽい雰囲気なので、けっこう好きなんですよねえ。

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銀箔の表面も、ツルツルではなくて少しシワが寄ったようなテクスチャーがあって味がある感じですね。雰囲気的には悪くないのではないでしょうか。

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こうして見てみると、完全にピッタリと均一に銀箔を貼れなかった箇所もありますよね。こういうところは、どうせ使っているうちに剥がれてきてどうでも良くなってくると思われるので、これでOKです。

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それと、僕のiPhone6はけっこう何回も落下させたりしているので傷だらけです。特に側面などはよく見るとけっこう傷がすごいです。そういう意味でも、今後銀箔が剥がれて味が出てきたらさらに良い感じになっていきそうな気配はあります。

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真横から見ると、合わせ目の部分や、はみ出していたネジもピッタリといってるようです。苦労して削ったりやり直したりした甲斐がありました。

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以上で、iPhoneのアルミバンパーのリノベーションは完了です。

後は、使っていって、銀箔が擦れて部分的に剥がれて、黒染めしたアルミが出てきたときにどのような感じになっていくのか?というところですね。

使いはじめて二週間後

はい!てなわけで完成から2週間ほど経過しました。

実は、この記事は完成直後から書き始めたのですが、のんびり書いていたらいつの間にか2週間ほど経過してしまいました。

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で、2週間も毎日ポケットに入れたり出したり持ったりしながらヘビーに使っているとかなり銀箔は剥がれてきますね。ものすごくいい感じになってます。

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特に裏側はすごいです。予想以上にめちゃくちゃ剥がれて味が出てる感じです。

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かなり激しいです。個人的にはロックな感じでカッコイイと思っております。

わざわざアルミを黒くしといてよかったですね。そうでないと、銀箔が剥がれてきたときにおもしろくありませんので。

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元々ダメージを受けていたiPhone6だっただけに、剥がれた銀箔のおかげで、雰囲気的には全体が馴染んできたような感じはあるような気はします。

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やはりよく触る場所は剥がれやすいようですね。それと、30分硬化型の接着剤で補修した箇所は剥がれにくいみたいですね。(ひょっとしたらコニシよりもセメダインのエポキシ接着剤の方が強度的に強いのかもしれません。)

ちなみにさわり心地もかなり良いです。バンパーをヤスリで丸く滑らかに削ったこともあって、指で撫でると銀箔の微妙なテクスチャーが感じられて、サラサラしてて気持ちが良いです。

それにしても、かなり銀箔が剥がれていい感じになってきたわけですが、予想よりも剥がれるペースがすこし早いかもしれないですね。今後気になるようだったらまた貼り直しをするかもしれません。今のところはいい感じに味が出てきたところだと思うので、しばらくはこのまま使っていこうと思います。

さらに時間が経てば、銀箔そのものも硫化して変色していくかと思うので、変化するのが楽しみです。

まとめ

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以上でiPhone用アルミバンパーを削って磨いて黒染めして銀箔を貼った魔改造は完了です。

実は、先日知り合いの使っているiPhone6 Plusが故障してしまったそうで、買い替えたいと言っていました。ということはぼちぼち僕のiPhone6も寿命が来て故障する可能性もあるということです。

そんなタイミングでわざわざお金を出して新しいバンパーやケースを買うのはリスキーですから、こうしてDIYってことで見た目をリノベーションしちゃうってのは作戦としては悪くなかったと思います。

それに、銀箔が使われているiPhone用バンパーなんて世界に1つしかないと思うので、なんとなく優越感感じます。

基本的には、家にある道具や材料を使うのであれば、ただで見た目を変えて気分を変えることができます。無料で楽しむことができて良かったです。

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